THE POPE'S EXORCIST
監督:ジュリアス・エイヴァリー
音楽:ジェド・カーゼル
出演:ラッセル・クロウ、ダニエル・ゾヴァット、アレックス・エッソー、フランコ・ネロ、ピーター・デソウザ=フェイオニー、ローレル・マースデン、コーネル・ジョン
2023年 アメリカ / イギリス / スペイン映画


実在の悪魔祓い師であるガブリエーレ・アモルト神父の自伝を映画化したオカルト・ホラー。
ストーリーは、1987年のスペインを舞台に、ローマ教皇から命を受けた悪魔祓い専門の神父が古い修道院に滞在中の母子と面会します。
姉と弟の2人の子供のうち、弟の方がある日を境に異常な行動を取るようになったと説明を受けた神父は、
弟の形相を見てすぐに悪魔に憑依されているものと確信し、地元の若い神父を助手にして本格調査を始めることになる・・・というお話。
一応ホラーなのですが、実話を基にしているせいか、必要以上に怖がらせるような演出もなく、
ラッセル・クロウが神父をユーモラスに演じていて、あの巨体で小さなスクーターを乗り回したりと
笑ってしまうシーンも結構あります(欧州ではヘルメットは被らなくてもいいのか)。
おどろおどろしい感じもなく、アクションホラーっぽい仕上がりになっています。

それにしてもラッセル・クロウ 太ったなあ。

教皇役でフランコ・ネロが出てきますが、重厚な演技が素晴らしい。

余談ですが、アレックス・エッソーって、割りとホラーへの出演が多いなあ。

 

 

音楽は、ジェド・カーゼル。

ジュリアス・エイヴァリー監督作品のスコアは全てこの人が担当しています。

この人は、音響系のホラースコアを書かせると上手い印象があります。

ただ、映像を盛り立てるのに効果的な反面、劇伴に始まって劇伴に終わるというアンダースコアが多いというマイナス面もあります。

とはいえ、オケとシンセのハイブリッドなサスペンススコアもなかなか重厚な味わいがあって聴きごたえがあります。

重低音が繰り返し流れるスコアは、ピーターガブリエルの曲に何となく似てる。

ということは、キーボードを担当していたLarry Fast(Synergy)に影響を受けたか。

エンディングでやっとメロディアスなスコアが少しだけ顔を出します。

このスコアをバックにエンドロールがグラフィックノベル風になります。

スコア以外に、ロックの既成曲が何曲も流れます。

本編のオープニングには、THE CULTの”She Sells The Sanctury"。懐かしい!

その後も子供のヘッドホン越しに賑やかなロックが流れ、スコアが無味乾燥な分、

これらがアクセントになっています。

サントラは、ダウンロード版が発売されています。