STARSHIP INVASIONS
監督:エド・ハント
音楽:ギル・メレ
出演:クリストファー・リー、ロバート・ヴォーン、ダニエル・パイロン、ヘレン・シェイヴァー、ヴィクトリア・ジョンソン、チュー・リーク、ヘンリー・レイマー、ショーン・マッキャン
1977年 カナダ映画

侵略ものの70年代B級SFの逸品(と言い切って良いものか・・・)
ショボいB級SFですが、一応クリストファー・リーとロバート・ヴォーンという2大スターが共演しています。
ストーリーは、悪の宇宙人が地球を侵略するため、既に地球人に紛れて暮らしていた善の宇宙人を襲撃します。

逃げ延びた善の宇宙人たちは、壊れた宇宙船を修理し反撃するため、宇宙人の存在を信じる大学教授に協力を依頼しますが、

その間にも悪の宇宙人はUFOから殺人光線を発射して地球人の思考を乗っ取り、お互いに殺し合いをさせ始める・・・・というお話。
ご都合主義な展開やチープな特撮にがっかりするシーンもありますが、一応UFOの飛行シーンはまあ観れるレベルになっているし、90分に満たない上映時間のおかげで腹も立ちません。

それより、全身黒タイツにキョンシーのような被り物で出てくるクリストファー・リーが、笑いを通り越してなんともシュール。
しかも、テレパシーで交信するので、たしか劇中一度も口を開かなかったと思います。
監督は、「ブレイン/鮮血の全国ネット」(1988)など、マイナーなB級ホラーやB級SFばっかり撮ってるエド・ハント。
この人の代表作といったらこれになるんでしょうか。

テレビでは、「未来からの挑戦!第四次宇宙戦争」というすごいタイトルをつけられ、ゴールデン洋画劇場で放映されたらしいです。

 


 

 

 

音楽は、ギル・メレ。

50年代のUFO映画風のピコピコシンセと70年代パニック映画調のオケによるスペイシーなメイン・タイトルが素敵。

特にテーマモチーフがある訳ではないのですが、全体に漂うこの70年代な雰囲気は大好きです。

スコア全編にわたってバックにローズピアノが入るところがジャジーで素晴らしい。

劇伴は、時折、ラロ・シフリンやジェリー・フィールディングを思わせるフレーズが出て来ます。

アクションスコアの端切れも良く、聴きどころも多いです。

SFですが、スペイシーなのは最初の方だけで、段々ジャズのエッセンスがあちこちに見え隠れします。

ストリングスの使い方も往年の映画音楽という感じで、懐かしさ満点です。

サントラは、公開時には発売されませんでしたが、知らない間にダウンロード版が発売されていました。

全31曲75分、未使用曲も含めてしっかりステレオ収録されています。