SPIDERHEAD

監督:ジョセフ・コジンスキー

音楽:ジョゼフ・トラパネーゼ

主演:クリス・ヘムズワーズ、マイルズ・テラー、ジャーニー・スモレット、マーク・パギオ、テス・ハウブリック、アンジー・ミリケン

2022年 アメリカ映画



ジョージ・ソーンダースの短編を原作とした小粒な近未来SF。

ストーリーは、天才科学者が管理する近未来の刑務所を舞台に、囚人を被験者にして感情を抑制する薬を投与して効果をみる実験が行われ、結果が記録されていきますが、ある囚人が科学者の行う実験に疑問を持ち始める・・・というお話。

かなり地味なストーリーの近未来SF だけど、最後まで観入ってしまった作品。

お金はそれなりにかかっていると思いますが、派手さがないせいか、Netflixの配信で公開されています。

マッチョなクリス・ヘムズワースがマッドサイエンティストというにはちょっと無理があります😄 

配信もやむなしというストーリーの作品ですが、自宅のテレビで観るにはちょうどいい作品です。








音楽は、ジョゼフ・トラパネーゼ。

ダフトパンクとのコラボで知られる人で、シンセスコアのイメージがあるのですが、今回はクラシカルなアプローチのスコアが中心となっています。

ミニマルな室内楽風のスコアは、フィリップ・グラスやアレクサンドル・デスプラの「ゴーストライター」を彷彿とさせます。

シンセスコアの方も、ヒーリング・ミュージックっぽさのあるスコアで、全体を通してほとんどビート感はありません。

不穏な電子音によるスコアやミニマルなシンセ・スコアもそこそこあって、明快なメロも無いのでコマーシャルなスコアではありません。

シンセとコラボするオケは、ロンドン・コンテンポラリー・オーケストラ。

スコアの1/3ぐらいにtonalityというコーラスグループ?がフィーチャーされています。

スコア以外に、80年代のポップスがたくさん挿入されます。トーマス・ドルビー、ブライアン・フェリー、ハーブ・アルパートなど、おっさんが若い頃によく聴いた音楽が懐かしい。

エンド・タイトルにも、ハーブ・アルパートが流れます。

そして、優しげなコーラスが入る穏やかなピアノ曲で静かにエンディングを迎えます。

サントラは、ダウンロード版が発売されています。