SHALAKO
監督:エドワード・ドミトリク
音楽:ロバート・ファーノン
出演:ショーン・コネリー、ブリジット・バルドー、スティーヴン・ボイド、ウディ・ストロード、ジャック・ホーキンス、ペーター・ヴァン・アイク、オナー・ブラックマン、エリック・サイクス
1968年 イギリス/西ドイツ/アメリカ映画
珍しいショーン・コネリー主演の西部劇。
ヒロイン役がブリジット・バルドーだったり、以前からアメリカの西部劇とは違う匂いを感じる作品だなあと思っていたのですが、
調べてみると製作国がイギリス/西ドイツ/アメリカになっているので、これはユーロ・ウエスタンですね。
ストーリーは、ヨーロッパ貴族の一行がアパッチ族が住む地に狩猟をしにノコノコとやってきます。
当然アパッチの怒りを買い、一行は襲撃されるのですが、間一髪のところで白人とインデアンの混血の男に助けられますが、インディアンに目をつけられた一行は再び襲撃を受けることになる・・・というお話。
本家アメリカのウエスタンではないという前提で観ればそこそこ面白い作品だとは思うのですが、
おっさんの中では「アンツィオ大作戦」や「若き獅子たち」といった戦争映画で馴染んだエドワード・ドミトリク監督作品としては、どうも中途半端な出来の作品に思えてしまいます。
なんかこう盛り上がりに欠けるというか、悪くないんですが、西部劇としてのワクワク感が乏しいというか・・・。
まあ、そもそもインディアンの土地に自分勝手に入ってきて狩りをしようとするヨーロッパ貴族には
あまり同情する気になれないし、いつまでもしつこく追撃しようとするインディアンにも納得いかないし、
全体的に感情移入できないところがそもそも問題なのかも知れません 笑。
音楽は、ロバート・ファーノン。
この人はもともとカナダ出身のトランペット奏者で、パーシー・フェイス楽団でトランペットを吹いていたことがあるそうです。
1950年前後からサントラの仕事をしていたベテランですが、サントラの仕事をする前から
イージー・リスニング界ではよく知られた人だったようです。
本作のメイン・タイトルは、西部劇らしい勇ましいスコアに、ミッチ・ミラー合唱団のような男性コーラスが入る男臭い曲。
今となっては人前で聴くには少々恥ずかしい古臭さを持った曲ですが、1950年代から1960年代中盤あたりはこういうのが流行ったんでしょうね。
「黄色いリボン」とか「騎兵隊」とか「栄光の野郎ども」とか、暑苦しい男性コーラスが入ったウエスタンスコアって結構あったもんなあ。
でも、本作品はさすがに1960年代の後期なので、当時としてもちょっと懐古主義的なスコアだったのではないかと勝手に想像します。
劇伴は、オーソドックスなドラマスコアが中心で、男性コーラスによる「シャラコ〜、シャラコ〜🎵」という
テーマモチーフが歌入りだったりインストだったりして時折入ってきます。
劇伴は、割と大人しいスコアが多く、西部劇特有の血湧き肉躍るような音を期待しない方が良いと思います。
この、「シャラコ〜、シャラコ〜」はお世辞にもカッコ良いメロディとは言えないのですが、
インパクトがあるのですぐ覚えてしまいます。
サントラは、公開当時にLPが発売されましたが、その後CD化されたこともなく、ダウンロード版もありません。