WRATH OF MAN

監督:ガイ・リッチー

音楽:クリストファー・ベンステッド

主演:ジェイソン・ステイサム、ホルト・マッキャラニー、ジェフリー・ドノヴァン、ジョシュ・ハートネット、ラズ・アロンソ、ラウル・カスティーヨ、スコット・イーストウッド、デオビア・オパレイ、アンディ・ガルシア

2021年 アメリカ/イギリス映画





ガイ・リッチー&ジェイソン・ステイサムによるクライム・アクション。

フランス映画「ブルー・レクイエム」のリメイクだそうですが、オリジナルは未見。

ストーリーは、危険な現金輸送を請け負う警備会社に欠員が出来て、そこへ寡黙な男が入社してきますが、射撃や運転などの入社試験はギリギリでパスしたのに、いざ現金輸送車が武装強盗に襲撃されると、あっという間に6人をたった1人で射殺してしまいます。この謎めいた男は何者なのか・・・というお話。

強すぎるジェイソン・ステイサムがヒーローなのか悪党なのかなかなか分からないところがミソ。

謎解きの要素もあるし、スタイリッシュなアクションなので、つい引き込まれて観てしまいます。

これまで全くノーマークでしたが、なかなかの拾い物。

驚いたのは、ジョシュ・ハートネット。胡散臭い鼻髭なんか生やしてます。普通の脇役になってしまっていて、まあもったいない使い方だなあと思ってしまいましたが、どうやらこの人、最近はあえてこういう役を好んで演じている節があります。

そういえば、アンディ・ガルシアも適役ではあるけど、出番少なくて結構贅沢な使い方してたなあ。

スコット・イーストウッドも出てますが、この人にはお父さんのようにもっと活躍して欲しい。






音楽は、クリストファー・ベンステッド。

多才なマルチインストゥルメンタリストで、いろんな楽器を操れるようです。

本作品のスコアは、暗いストリングスにインダストリアルなパーカッションや工業ノイズ風の音が入る、今風のスコアなのですが、何故かちょっぴり斬新な印象を受けます。

メイン・タイトルは、ボレロのリズムを使った悲壮感のある暗めのストリングスチューンですが、ありそうなようであまり無いタイプのスコア。

この暗いストリングスがモチーフになっていて、劇伴にも反映されています。このモチーフを活かしたチェロをフィーチャーしたスコアもあり、スコア全体に統一感があります。

中盤は地味なスコアが多いのがちょっと残念。

エンド・タイトルもこのモチーフを活かしたスコア

になっていて、昔ながらの正統派スコアが好きなおっさんとしては満足な仕上がり。

その他、既成曲?の歌とダークなインストを組み合わせた面白いスコアも登場(しかし、これはスコア盤には未収録)

汽笛のようなホーンは「西部戦線異常なし」にちょっと雰囲気が似ています。

演奏は、チェンバー・オーケストラ・オブ・ロンドン。

サントラは、ダウンロード版が入手可能です。