BULLET TRAIN
監督:デヴィッド・リーチ
音楽:ドミニク・ルイス
出演:ブラッド・ピット、ジョーイ・キング、アーロン・テイラー=ジョンソン、ブライアン・タイリー・ヘンリー、アンドリュー・小路、真田広之、マイケル・シャノン、ベニート・A・マルティネス・オカシオ、サンドラ・ブロック、ローガン・ラーマン、マシ・オカ、福原かれん
2022年 アメリカ映画
伊坂幸太郎のベストセラー「マリアビートル」を、「デッドプール2」のデヴィッド・リーチ監督が
スタイリッシュな映像と容赦ないバイオレンスを織り交ぜながら撮ったR15+作品。
ストーリーは、腕利の殺し屋の代役で弾丸列車(新幹線)の車内から銀色のアタッシュケースを
盗み出すというミッションを請け負った殺し屋が、簡単な任務だと思って車内に乗り込みますが、
車内にはアタッシュケースと組織のボスの息子を京都まで無事に送り届ける任務を負った殺し屋や、
別々の目的で車内に乗り込んできた殺し屋が何人もいて、
アタッシュケースを巡って車内で壮絶な戦いを繰り広げることになる・・・というお話。
いろんな伏線が張り巡らされていて、それらが回収されていく様も見所の一つ。
難しいことは考えず、スカッと楽しむアクション映画です。
さすが「デッドプール2」の監督だけあって、痛快なアクションに結構グロい描写が絶妙にミックスされています。
老練な真田広之の仕込み刀を使った殺陣がめちゃくちゃカッコいい。しびれます。
原作者も日本人だし、製作陣やキャストにも日本人がいるので、昔のアメリカ製忍者映画のような
勘違いした日本になってなくて一安心。
「ザ ・ボーイズ」のキミコ役の福原かれんが出てますが、彼女には殺し屋として暴れて欲しかったなあ。
ノンクレジットで、チャニング・テイタムとライアン・レイノルズが出てます。
どんな出方をするかは観てのお楽しみです。
ちなみに、1975年の日本映画「新幹線大爆破」のアメリカ公開タイトルも、”Bullet Train”でした。
音楽は、ドミニク・ルイス。
劇中、既成曲がたくさん流れるので、スコアはそれらとの整合性を意識した内容になっていて、
比較的ロックな雰囲気のスコアが多い印象です。
テーマモチーフのようなものはありませんが、エッジの立ったスコアが多く、
ビートが効いているので劇伴も聴きやすい。
中には、ハードなギターとスラップベースが活躍するほとんどロックと言えるスコアもあります。
スコア盤のくせに男性ボーカルが入ってるスコアが結構あります。
アクションシーンはかなり激しいので、それに呼応するようにスコアも激しいものが用意されています。
ストリングスはジョン・パウエルの「ジェイソン・ボーン」シリーズを思わせる瞬間があります。
サントラは、歌モノのコンピレーション盤とスコア盤の2種類が発売されています。
おっさんは基本的にはコンピレーション盤は聴かないのですが、本作品の場合はマニアックな選曲が素晴らしい。
日本が舞台の映画ということもあって、坂本九、カルメン・マキ、麻倉未稀、奥田民生など、
日本の歌も収録されていて嬉しい。
歌モノ盤の最後には、ドミニク・ルイスのユニークかつチャーミングな短いスコアが1曲入っています。
ヘンテコな曲ですが、何回も聴きたくなる不思議な曲です。これはスコア盤には未収録。
コンピレーション盤はCDもありますが、スコア盤は残念ながらダウンロード版のみのようです。