STONEHEARST ASYLUM
監督:ブラッド・アンダーソン
音楽:ジョン・デブニー
出演:ケイト・ベッキンセイル、ジム・スタージェス、デヴィッド・シューリス、ブレンダン・グリーソン、ベン・キングズレー、マイケル・ケイン
2014年 アメリカ映画



エドガー・アラン・ポーの短編『タール博士とフェザー教授の療法』が原作のサスペンス。
ストーリーは、ある医学生が先進的な治療法を誇る精神病院に研修医として赴任します。
病院では、患者に投薬治療は一切せず院内を自由に歩き回らせています。
しかし、その病院はどこか妙な雰囲気に包まれており、
半信半疑の中、研修医は一人の美しい入院患者に出会う・・・・というお話。
ゴシックホラーかと思わせるようなダークで美しい病院の外観は圧巻。
院内の装飾品、内装もゴシックな雰囲気が満点で、この手の様式美が好きなおっさんは目を奪われました。
「マシニスト」のブラッド・アンダーソンが監督しています。
二重にオチが設定してあって一度目のオチを挽回するところが面白い。
冒頭の伏線もしっかり回収して最後はスッキリ。意外な拾い物でした。
おっさんのお気に入りマイケル・ケインも出ています。



音楽は、ジョン・デブニー。
冒頭は、ゴシックホラーを思わせるダークで重厚な雰囲気のスコアが登場します。
全体を通じてオーソドックスで本格的なオケスコアとなっていて、
おっさん世代の耳には嬉しい作品となっています。
この頃のスコアにしては、いい意味で古臭いオールドスタイルのスコアです。
上品で物悲しいモチーフもあって、サスペンスホラーなのに気品のあるスコアに仕上がっています。
ストリングスとピアノが織りなす、不穏な空気を醸し出しつつも品のあるスコアが見事です。
軽やかな雰囲気を持ったフィドルやピアノをフィーチャーしたスコアもあります。
一部で豪快なデブニー節も健在で、スペクタクルなフレーズが登場するスコアもあります。
また、まるで既成曲ようななストリングスとピアノによる優雅でクラシカルなワルツも収録されています。
このワルツ、デブニーのオリジナルだそうでビックリ。
サントラは、米Lakeshoreレーベルから1000枚限定でCDが発売されたほか、
現在ではダウンロード版が入手可能です。
全31曲78分たっぷりと収録されています。