SPIRAL: FROM THE BOOK OF SAW
監督:ダーレン・リン・バウズマン
音楽:チャーリー・クロウザー
出演:クリス・ロック、ジーク・バンクス、マックス・ミンゲラ、ウィリアム・シェンク、マリソル・ニコルズ、アンジー・ガーサ、サミュエル・L・ジャクソン、マーカス・バンクス
2021年 アメリカ映画


8作目「ジグソウ:ソウ・レガシー」もまだ観てないのに、去年また新作が出たので、とりあえず新作の方を鑑賞。
今回は、シリーズのファンだという主演のクリス・ロックが製作総指揮にも名を連ねた1本。
製作総指揮のメンバーの中には、ジェームズ・ワンやリー・ワネルもいるので、シリーズの一本という位置付けのようです。
本作品と8作目の関連が分からないのですが、一応、一端リセットして新スタートを切ったということかな?
ストーリーは、地下鉄の線路で刑事が被害者となる猟奇殺人事件が発生、

かつて同僚の犯罪を告発して署内で孤立する敏腕刑事が新米刑事と捜査に乗り出しますが、現場はかつてのジグソウを思わせる残忍な手口。
捜査が難航する中、署内に第ニの犠牲者が出る・・・・というお話。

今回は警察官ばかりが狙われる設定で、刑事が犯人を追って捜査を続けるところなどは、

時折「ソウ」シリーズであることを忘れそうになる瞬間があります。

冒頭、おとり捜査で饒舌にしゃべりまくるクリス・ロックに、本シリーズには不釣り合いな違和感を感じましたが、間もなくシリアスな展開になって安心しました笑。

サミュエル・L・ジャクソンが、主人公の父親で元警察署長の役を演じています。

監督は、シリーズの常連ダーレン・リン・バウズマン。

全体を通してみると「ソウ」シリーズらしくないところもありますが、ラストは見入ってしまった。

この終わり方は・・・、ここからまた新たなシリーズが再開するんでしょうね。




音楽は、シリーズ全てを手掛けるチャーリー・クロウザー。
今回は、刑事が主役ということもあってか、リズミカルなアクション系スコアも登場しますが、

基本的にはダークかつ重低音が特徴のインダストリアル調スコア。

シリーズを追うごとにショッキングな音響が増している感がありますが、今回も結構派手です。
この人のスコアは、ダークなんだけど、無味乾燥なアンダースコアかというとそうでもなく、

つい聴き入ってしまう不思議な魅力があります。

こもった音のテクノ調スコアや機械音のようなスコアなど硬質で冷たい肌触りのスコアが中心ですが、

中には繊細なピアノ曲もあります。

本編のラスト近く、1作目を彷彿とさせる手錠に糸ノコのシーンが出てきますが、そのバックでお馴染みのテーマのフレーズをアレンジした旋律が不気味に響くシーンがあります。

そして、畳みかけるようなラストでは、いつものテーマ"Zepp"が登場。

本編が終わりエンドロールで流れる音楽はなんとラップ。やめて欲しいなあと思ってたら、テーマをモチーフに持ってきてラップやってる。

まあ許してやるか。でも、ラップ、苦手だなあ。

ラップって、モニョモニョ何言ってるのか分からないのもありますが、

おそらくあのチープなリズムボックスみたいなドラムパターンが受け付けない原因だろうなあ笑笑。

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