DIRTY MARY, CRAZY LARRY
監督:ジョン・ハフ
音楽:ジミー・ハスケル、ボビー・ハート
出演:ピーター・フォンダ、スーザン・ジョージ、アダム・ロアーク、ヴィク・モロー、ケネス・トビー、ユージン・ダニエルズ、リン・ボーデン、ロディ・マクドウォール
1974年 アメリカ映画

 
カーアクションが売りのアメリカン・ニューシネマ。
「バニシング・ポイント」との共通点が指摘される作品でもあります。
おっさんは、どちらかというと淡々とストーリーが展開する「バニシング・ポイント」の方が好みですが、
本作品もカーチェイスの連続で飽きさせない展開といい、唐突に訪れるラストといい、決して悪くない。
ストーリーは、ストックカーレースのレーサーが、新しいレース用の車を手に入れるため、
相棒と組んでスーパーを襲い現金を強奪します。
そこへ、レーサーが前夜を共にした行きずりの女性が転がり込んできて、
3人で警察の追跡をかわして車で逃亡を続ける羽目になる・・・・というお話。
70年代のピーター・フォンダは、アクションやSFに大活躍でしたね。
スーザン・ジョージは個性的な顔立ちで好みがはっきり分かれる女優さんですが、
演技力は素晴らしいと思います。
ドラマ部分よりも激しいカーチェイスシーンが売りの作品で、
警察の追撃を次々とかわしていくところは痛快です。
これがニューシネマらしいあっけないラストとの良い対比となっています。
ロディ・マクドウォールは、ノンクレジットなのに出番が長いので、
友情出演のような形だったのかなあ。




音楽は、ジミー・ハスケルとボビー・ハート。
ボビー・ハートは、ソングライターとして知られる人で、主題歌を作曲しています。
劇中、カーチェイスシーンなどにはスコアがあったような記憶が無く、
どんな劇伴だったか、実はおっさんはほとんど記憶がありません。
スコアはあまり収録されていなかったのではないでしょうか。
サントラも、アルバムが発売されたことはなく、
主題歌”Time(Is Such a Funny Things)”のシングル盤だけが2種類発売されました。
1枚は、オリジナルのMarjorie McCoyが歌ったバージョン。

本編では、オープニングとエンディングでこの曲が流れますが、アレンジが変えてあります。
シングル盤に収録されているのは後半ブラスセクションなども入るエンディングのバージョン。
オープニングのバージョンは、メディア化されていませんが、
こちらもアコースティックギターがいい味を出すフォーキーなアレンジで捨てがたい。
もう1枚の方は、Susan Maughanが歌うカバー・バージョン。
わりと軽快なソフトロック調のアレンジがなされていて、原曲とはちょっと雰囲気が違います。
Susan Maughanのバージョンは、ダウンロードなどで入手可能ですが、
Marjorie McCoyが歌うオリジナル・バージョンのダウンロード版は無いようです。