I FAMILIARI DELLE VITTIME NON SARANNO AVVERTITI
監督:アルベルト・デ・マルチーノ
音楽:フランチェスコ・デ・マージ
出演:アントニオ・サバト、テリー・サヴァラス、パオラ・テディスコ、ジュリアーノ・ペルシコ、セルジオ・ロッシ、グイド・ロロブリジーダ、ニーノ・ダル・ファブロ、セルジオ・トラモンティ
1972年 イタリア映画


GWで時間が出来たことをいいことに、孤高のパチモン作品をご紹介する自己満足シリーズ。
昨日ご紹介した「シシリアン・ボス」と、日本語タイトルがそっくりで誤解を招きやすい作品。
でも、本作品はちゃんと日本でも劇場公開されているので「シシリアン・ボス」の方がパクりです。
さすがに本作品にマウリッツィオ・メルリは出てきません。
監督は、「ドクター・コネリー/キッドブラザー作戦」などのマカロニ・スパイ映画を手掛け、
70年代になるとパチモン・ゴッドファーザー作品を輩出した、アルベルト・マルチーノ。
ストーリーは、父を裏切者の汚名を着せられ殺された過去を持つ青年が、
マフィアの指示で父を殺した男を殺す仕事を請け負うことになります。
難なく男を殺した青年は、マフィアの中で一目置かれ、
次第に組織の中でのし上がっていき、
遂にはドンの立場を脅かす存在になっていく・・・・というよくあるお話。
主演の青年役はアントニオ・サバトなのですが、テリー・サバラスがドンの役で出ているもんだから、
日本版のビデオパッケージにはテリー・サバラスが大々的にフィーチャーされています。


音楽は、フランチェスコ・デ・マージ。
テーマ曲は、「バ~ン!!」というブラスから始まるビッグバンド・ジャズ・チューン。
リードをハモンドオルガンとマカロニ・ギターが取るという奇妙な曲ですが、
慣れるとなかなかの味わいがあります。
劇伴は、マカロニギターや教会の鐘の音、ビヨ~ンていう音、オカリナなどが入ったりして、
何故かマカロニ・ウエスタンの香りがする一方で、
ジャジーなブラスセクションにハモンドオルガンやミュートをかけたトランペットなんかも入って、
ごちゃまぜ感満載のスコアになっています。
とはいえ、全体的にジャジーな雰囲気が満載のスコアとなっているので、
70年代マカロニ・ポリス・アクションのスコアが好きな人にはおススメです。
サントラは、例によって公開時には発売されませんでしたが、
どっかの倉庫から1/4インチのマスターテープを発掘してきてマスタリングしたものが発売されています。
ちなみに、このマスターテープはデ・マージ先生が亡くなられたその日に発見されたそうです。
録音状態も良く、ステレオで収録されています。
アウトテイク6曲を含む全26曲60分収録のCDが伊BEATレーベルから発売され、
現在では、ダウンロード版も入手可能になっています。