DA CORLEONE A BROOKLYN
監督:ウンベルト・レンツィ
音楽:フランコ・ミカリッツィ
出演:マウリツィオ・メルリ、マリオ・メロラ、ヴァン・ジョンソン、ラウラ・ベッリ、ヴェナンチーノ・ヴェナンチーニ、ビアッジョ・ペリグラ、ナンド・マリネオ、サルヴァトーレ・ビラ、ソニア・ヴィヴィアーニ
1979年 イタリア映画



GWのパチモン連投シリーズ笑。
マウリッツィオ・メルリつながりで、今日もあたなの知らないパチモンをご紹介。
本邦劇場未公開の作品ですが、日本でもレンタル・ビデオが発売されていました。
何でもやっちゃう職人監督、ウンベルト・レンツィの手堅い演出で、それなりに観れる作品に仕上がっています。
ストーリーは、シチリアで敵対するマフィアのボスを暗殺し、ニューヨークに逃亡した男が、
現場を目撃した敵対組織側の殺し屋を始末するため刺客を送り込みます。
一方、事件を追う刑事は、裁判で有力な証言をさせるため命を狙われる殺し屋を保護し、
男を追ってニューヨークに乗り込む・・・というお話。
パチモンですが、一応シチリアとニューヨークでロケしていて、
お約束の銃撃戦とカーチェイスシーンもしっかり入っているので、退屈することはありません。
ただ、この手のパチモン・マフィアものは、前回の記事でも書きましたが、
どの映画も同じような感じなので、区別がつきにくくて困ります。
なお、本作品には60年代以降のイタリア映画にもよく出るようになったヴァン・ジョンソンも出ています。


音楽は、フランコ・ミカリッツィ。
テーマ曲は、さすがマカロニ・レア・グルーヴの巨匠(笑)だけあって、
往年の日本の刑事ドラマスコアにも通じるカッコいいジャズファンクチューンが飛び出します。
劇伴も、このテーマモチーフを使ったバリエーションを中心に構成されていて、

愛のテーマっぽく演奏されたり、ノリの良いファンク調で演奏されたり、いろんな表情を見せます。
全体的にジャズファンク寄りのスコアが多くてノリノリなのですが、
中には、このモチーフを使った男性ボーカルによる哀愁のカンツォーネ・チューンも入っていてビックリ。
ブラスのキレが快調で、イージー・リスニング調のストリングスとの掛け合いがこの時代のスコアらしい。

モリコーネの「シシリアン」を思わせる「ビヨ~ン、ビヨ~ン」ていうゴムを弾いたような音も登場します。
サントラは、公開当時は発売されなかったようですが、2010年に伊Beatレーベルから蔵出し音源のCDが発売されたほか、
2020年には伊Digitmoviesから同内容のものがCDとLPで発売されています。
レコーディング・セッションのマスターテープからの収録で、音質はバッチリです。
現在はBeat盤のジャケを使ったダウンロード版も入手可能です。