ROMA COME CHICAGO
監督:アルベルト・デ・マルチーノ
音楽:エンニオ・モリコーネ、ブルーノ・ニコライ
出演:ジョン・カサヴェテス、アニタ・サンダース、ルイジ・ピスティッリ、ニコス・コルコロス、ガブリエル・フェルゼッティ、リカルド・クッチョーラ、マルコ・フィオリーニ、グイド・ロロブリジーダ
1968年 イタリア映画


60年代でイタリアで製作されたパチモン・フィルム・ノワール。
とはいえ、製作がディノ・デ・ラウレンティスだったり、主演がジョン・カサヴェテスだったり、案外ちゃんとしてます 笑。
ストーリーは、盗みのプロだが殺しは絶対にしない男が、新しい相棒と現金強奪を計画しますが、
相棒が計画の途中で罪のない人間を殺した上、男を見捨てて逃亡してしまいます。
男は逮捕され収監されますが、その隙に相棒は男が準備していた強奪計画を横取りし、
妻にも色目をつかったりとやりたい放題。
男は相棒に復讐するため脱獄の機会をうかがい・・・・・というお話。
ジョン・カサヴェテスが渋くてカッコいい。
監督は、「アッパーセブン/神出鬼没」や「077/地獄の挑戦状」などのパチモン・スパイ映画や
「荒野の10万ドル」などのマカロニ・ウエスタンで知られるアルベルト・デ・マルチーノ。



音楽は、エンニオ・モリコーネとブルーノ・ニコライの共作となっています。
さすが巨匠、フィルム・ノワールな作品に硬派でカッコいいジャズ寄りのスコアを提供しています。
メイン・タイトルは、ジャズ系のドラムソロだけで1曲を構成するという、恐らく当時としてはかなり斬新なトラック。
ジャズドラムが叩けないロックドラマーのおっさんとしては、
こんな華麗な即興プレイが出来たらいいなあと思いつつ聴いてしまいます。
このメイン・タイトルにはメロディは一切ありません。
その分、劇伴でメロが活躍します。
所々で、トランペットやギターをフィーチャーしたマカロニ・ウエスタンを思わせるサスペンスフルなスコアや
チェンバロを使った畳みかけるようなスリリングなスコアがあり、聴きごたえのある内容となっています。
サントラは、公開当時は発売されず、2021年になってスペインのQuartetレーベルから、
CDが1000枚限定、アナログ盤が500枚限定でそれぞれ発売されました。
残念なことにモノラル音源ですが、リストアとマスタリングがされています。
全18曲44分の収録です。