OTLEY
監督:ディック・クレメント
音楽:スタンリー・マイヤーズ
出演:トム・コートネイ、ロミー・シュナイダー、アラン・ベーデル、ジェームズ・ヴィリアーズ、レナード・ロシター、フィオナ・ルイス、ロビン・アスクウィズ、エドワード・ハードウィック
1968年 イギリス映画


何とも物騒なタイトルですが、中身はコメディタッチのミステリーです。
ストーリーは、ある男が友人の家を訪問したところ、何者かに友人は殺され、
男は自分に殺人容疑がかけられるのを恐れて逃げ出しますが、
そこへ諜報機関のエージェントが現れ拉致されてしまい、尋問を受けることになる・・・というお話。
監督は、監督業よりも「脱走山脈」や「ネバーセイ・ネバーアゲイン」、「ザ・コミットメンツ」の脚本で知られる
ディック・クレメント。
とぼけた感じのミステリーですが、製作はカール・フォアマンだったりします。
主演のトム・コートネイは、英国の俳優ですが、おっさんはあまり馴染みがありません。
いろんな作品に出ているようなのですが、意識して観てないせいか、ちょっと思い出せないなあ。
謎の女スパイにロミー・シュナイダーが扮しています。
昔、RCA/パラマウントからビデオが出ていました。
DVDも発売されたようですが、現在は廃盤のようです。


音楽は、スタンリー・マイヤーズ。

サントラには、歌モノが3曲入っていて、このうち2曲は、キンクスあたりにも通じる英国らしいユーモアに富んだ曲とその別バージョン。
ハーモニカをフィーチャーした陽気なポップスで、エンディングにちょっとした遊びが仕掛けられています。
この歌は、歌っているドン・パートリッジとスタンリー・マイヤーズの共作となっています。
もう1曲は、ヘンリー・マンシーニを思わせるゴージャスな女性コーラスをあしらったバラード。
この曲のインスト・バージョンも、オシャレでしっとりとしたアレンジで聴かせます。
劇伴は、バロック調の上品な室内楽や、ファズギターがソロを弾きまくるサイケなインストロック、
さらにはこの異質な2つのスコアが1曲の中で掛け合いを見せる面白スコアなど、
バロックあり、ロックあり、ジャズありのなかなかユニークかつ一筋縄ではいかないスコアが並んでいます。
さらに、劇中のダイアローグも一部収録されています。
アンダースコア調のものはごく一部で、全体的にとても聴きやすいイージー・リスニングなスコアです。
サントラは、公開当時にLPが発売されましたが、CD化はされていません。
ところが、知らない間にダウンロード版がしれ~っと発売されていてビックリ。

最近は、ダウンロード版も侮れません。(^_^;)