THE UNSAID
監督:トム・マクローリン
音楽:ドン・デイヴィス
出演:アンディ・ガルシア、ヴィンセント・カーシーザー、リンダ・カーデリーニ、サム・ボトムズ、トレヴァー・ブルーマス、ブレンダン・フレッチャー、テリー・ポロ、オーガスト・シェレンバーグ
2001年 アメリカ映画


本邦劇場未公開ながら見応えのある正統派サスペンス。
ストーリーは、最愛の息子を排ガス自殺で失った心理学者が、
元教え子から施設に入所中の少年のカウンセリングを依頼されます。
心理学者は、亡くなった息子と同世代の少年に、
息子の面影を重ねながらカウンセリングを開始しますが・・・・というお話。
一見地味な作品なのですが、明らかになる衝撃の事実はかなりヘビーで、
劇場公開が見送られる要因になったのかもしれません。
ネタバレになるといけないので、詳しくは解説できませんが、
お子様とは一緒に観ない方がよろしいかと思います。
おっさん世代には、サム・ボトムズが出ているのが懐かしい。



音楽は、「マトリックス」シリーズのドン・デイヴィス。
「マトリックス」の独創的なスコアのイメージが強い人ですが、
本作品はピアノをフィーチャーしたメロディアスなオケスコアでちょっと意外でした。
ちゃんとしたメロを持ったモチーフがあって、それが劇伴にも生かされている。
おっさんは、やっぱりこういうスコアが好きだなあ。
2001年にこんなリリカルなスコアが存在し、しかもドン・デイヴィスが手掛けていたとは、
つい最近になって本編を観るまで全くノーマークでした。
アクション・スコアの将来にほぼ絶望感しかない中(笑)、
ドラマ・スコアにおっさん好みのものがまだまだ隠れているのではないかと思った次第。

演奏は、Utah Studio Symphony Orchestra。
ソロ・ピアノはMark Northamが担当しています。
サントラは、CDとダウンロードの2種類が発売されています。

 

そういえば、「マトリックス」の新作のスコアは、残念ながらドン・デイヴィスではなく、

「クラウド・アトラス」でもウォシャウスキー姉弟と組んだ

ジョニー・クリメックとトム・ティクバのコンビが担当しているようです。