JEREMY
監督:アーサー・R・バロン
音楽:リー・ホルドリッジ、ジョセフ・ブルックス
出演:ロビー・ベンソン、グリニス・オコナー、レン・バリ、ネッド・ウィルソン、レオナルド・チミノ、クリス・ボーン
1973年 アメリカ映画
 

 

うちのブログでは極めて珍しい青春初恋映画。

ストーリーは、ニューヨークを舞台に、内気な少年(そのくせチェロが弾けたりスポーツも出来たりする)ジェレミーが、

女の子に一目惚れして初恋を経験しますが、彼女のお父さんの転勤が決まってしまい・・・・というお話。

3週間ちょっとの出来事を描く、たわいもない話なのですが、鑑賞後は何とも言えない切なさの残る名作です。

ニューヨークの街の風景を切り取った美しい映像も特筆モノです。

当時30歳前後の新進気鋭のスタッフによって製作された作品ですが、

同年のカンヌ映画祭でパルム・ドールにノミネートされ、新人監督賞を受賞しています。

この作品を撮ったアーサー・R・バロン監督は、この作品以降、劇場作品が無いようですが、

コロンビア大学の教授をしておられたようで、ドキュメンタリー作品を数多く手掛けて高く評価された人のようです。

そのせいか、どことなくドキュメンタリーなタッチを感じさせる映像でした。

 

 

音楽は、リー・ホールドリッジとジョセフ・ブルックス

このサントラの目玉は、主演の2人がそれぞれ歌うダブル主題歌。

ロビー・ベンソンが歌う「哀しみのジェレミー」、グリニス・オコナーが歌う「ジェレミー」の2曲。

どちらも哀愁を帯びた名曲で、いずれもLPの両面トップに収録されていました。

その他がリー・ホールドリッジとジョセフ・ブルックスによるスコアという構成になっています。

歌のモチーフがしっかりと反映された、リリカルかつクラシカルな表情も見せるドラマスコアが提供されています。

うちにはこの手のサントラがあまり無いので、たまにこういう音楽を聴くと、

普段パチモンとか「〇〇〇発電」なんて投稿しているおっさんの汚れた心が

すっきり洗われるような気がします。

当時キングレコードから発売されたLPの帯には、

ロードショー誌第4回推薦のサントラ盤と記載があります。あ〜、懐かしい。

公開当時にLPやシングルが発売されましたが、

残念ながらCD化されたことはなく、ダウンロード版もありません。

いい作品なのですが・・・・・。