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監督:リー・ワネル
音楽:ジェド・パーマー
出演:ローガン・マーシャル=グリーン、ベッティ・ガブリエル、ハリソン・ギルバートソン、メラニー・バレホ、ベネディクト・ハーディ、クリストファー・カービイ、ケニー・ロウ
2018年 アメリカ映画

 

 

B級リベンジSFアクションの佳作。

ストーリーは、近未来を舞台に、妻と平穏に暮らす男が、ある日、謎の一団に襲われ、

妻を殺され、自身も全身麻痺が残る重傷を負います。

男は、巨大IT企業からの提案でAIチップの埋め込み手術を受けたことから、

驚異的な回復を見せ、再び体を動かせるようになり、

妻を殺した一団への復讐を果たすため、犯人を捜しはじめる・・・というお話。

ちょっと予想外でいかにもB級なラストに「やられた(笑)」と思わずニンマリしてしまいます。

腕に銃を埋め込まれた殺し屋の設定も、B級ならではのもの。

上腕に弾を込める穴が開いていて、ウィンチェスターのように弾を込めて手のひらから発射します 笑。

監督は、「ソウ」シリーズで知られる脚本家リー・ワネル。本作品が監督第2作目となりす。

上映時間もコンパクトでBSF感が満点の作品なのですが、おっさん世代にはこういう雰囲気のアクションSFは結構楽しい。

劇中、2度ほど結構グロいシーンがいきなり飛び出すので、グロが苦手な方はドッキリするかもしれません。

続編は、劇場用映画ではなくドラマシリーズとして企画されているようで、リー・ワネル監督も続投するそうです。



 

 

音楽は、ジェド・パーマー。

ショート・フィルムの仕事が多い人で、日本での劇場公開作品としては、

本作品と「アザー・ライフ~永遠の一瞬~」ぐらいです。

全編シンセで作られたインダストリアル系のダークなスコアです。

夜のシーンが多いことから、どんよりとした重苦しさを持ったシンセ音が映像によく馴染んでいます。

全体的に雰囲気重視のスコアになっていて、メロディらしいものはほぼ皆無なのですが、

ちょっぴりレトロなシンセ使いが、B級SFアクションらしい雰囲気を醸し出していてなかなか良い。

空間を埋めるアンビエントな音作りも、なかなかのものです。

「ジャッジ・ドレッド」(リメイク版)や「ザ・レイド GOKUDO」あたりのスコアに通じるものがあります。

ドラムトラックも破裂音ぽいメタル・パーカッション系でおっさん好み。

サントラは、CDは無いだろうなあと思ったら、やっぱり無かった 笑。

ダウンロード版とLPが出ています。