APOCALYPSE NOW

監督:フランシス・フォード・コッポラ 

音楽:カーマイン・コッポラ

主演:マーティン・シーン、マーロン・ブランド、ロバート・デュバル、フレデリック・フォレスト、サム・ボトムズ、ローレンス・フィッシュバーン、デニス・ホッパー、ハリソン・フォード

1979年 アメリカ映画


フランシス・フォード・コッポラが戦争の狂気を描いた映画史に残るベトナム戦争ものの傑作。

ストーリーは、ベトナム戦争末期を舞台に、アメリカ陸軍将校が、戦地で常軌を逸してカンポジアの山奥に独立国家を築いた元グリーンベレー隊長の暗殺という極秘任務を帯びてベトナムの戦地に赴き、4人の部下を率いて哨戒艇で川を上って行く・・・というお話。

泥沼化したベトナム戦争の中で繰り広げられる殺戮と狂気、そして正気を失っていく兵士たちが描かれていきます。

クライマックスで挿入される衝撃的な屠殺シーンは、元々の脚本にはなく、現地で思いついたとか。

1979年度のカンヌ映画祭でパルム・ドールを受賞したほか、アカデミー賞でも撮影賞と音響賞をとっています。

劇場公開版は153分でしたが、特別完全版は202分もあります。





音楽は、カーマイン・コッポラ。

本編オープニングを飾るドアーズの「ジ・エンド」やワーグナーの「ワルキューレの騎行」のインパクトが強すぎて、スコアが話題になることは少なかったのですが、ヘリコプターのローター音を模した何とも言えないクセになるシンセ音をはじめ、シンセがメインの不気味な重低音やダークな雰囲気満点の重量感のあるスコアは、圧倒的な存在感を持っています。

一流シンセサイザー奏者が何人も参加して製作されていて、バーニー・クラウゼ、パトリック・グリーソン、ドン・プレストン、ナイル・スタイナーといった人たちが参加しています。

公開当時発売されたシングル盤のB面に収録されたインスト「ザ ・デルタ」の不気味なテンションにやられてしまったおっさんは、ダイアローグの入っていない純粋なスコア盤が欲しかったのですが、入手することが出来ませんでした。

2001年になって、完全版の上映に合わせて「Redux」と題されたリマスターのスコア盤が発売され、ようやく手にすることが出来たのでした。

新曲と未発表曲を含む48分17曲が収録されています。

スコア盤なのですが、ドアーズのジ・エンドとCCRのスージーQもしっかり収録されています。

ワルキューレの騎行は、ヘリのローター音や射撃音、爆発音が入った従来盤で耳が慣れているので、すっきりとした印象です 笑。

ちなみにデヴィッド・シャイアが書いてリジェクトされたスコアも、2017年にla-la-landレーベルから2000枚限定で発売されています。