LASERBLAST
監督:マイケル・レエ
音楽:ジョエル・ゴールドスミス、リチャード・バンド
出演:キム・ミルフォード、シェリル・スミス、ジャンニ・ルッソ、キーナン・ウィン、デニス・バークレイ、バリー・カトラー、ロン・マサク、ロディ・マクドウォール
1978年 アメリカ映画


日本では劇場未公開ながら、レンタルビデオ店が出始めた頃、日活ビデオから発売され、
レンタルしてご覧になった方もおられるであろうC級SFの珍品。
本作のキモは、特殊効果のデヴィッド・アレンによるクレイ・アニメーション。
トカゲ型宇宙人を職人芸のクレイアニメで表現しており、これだけで有名になったといっても過言ではない作品。
懐かしさ満点のユニークな動きをするエイリアンなのですが、その出番はあんまり多くない 笑。
ストーリーは、トカゲ型エイリアンに追われて地球にやってきたヒューマノイド型エイリアンが、
死に際にサイコガンのようなレーザー兵器を落とし、それを通りすがりの内気な青年が拾います。
すると、その青年は次第に心身に変調を来たしはじめ、遂にはヒューマノイド型エイリアンと化して、
人々を襲い街を破壊し始める・・・というお話。
日活ビデオは「完全ノーカット版」と銘打った85分のサイズですが、オリジナル版は90分あるそうです。
キャストは、ロディ・マクドウォールとキーナン・ウィン以外知らない人ばかりです。



音楽は、ジョエル・ゴールドスミスとリチャード・バンド。
スコアは、チープなシンセと小編成のオケで構成されたいかにも安っぽい音をしていますが、
元々がC級SFなので、予算相応なスコアだと思えば、腹が立つこともなく妙に納得して聴けてしまいます。
それよりも、驚きなのは、通常の劇伴に交じって収録されているロック、フュージョン系のスコア。
カッティングギターとブニョブニョシンセがファンキーな雰囲気を醸し出すインスト・ロックチューンや、
ほぼフュージョンのような曲あり、トリッキーなリズムパターンのプログレ・チューンあり、
うっかりするとSFのサントラであることを忘れてしまいます。
カー・ラジオから流れる曲などの、いわゆるソース・ミュージックなのですが、結構出来がいいのに驚きます。
これらの曲が結構キャッチーなので、アルバム前半は部屋で聴き流していても気持ちいい。

一応、モチーフがあるので、エンド・タイトルはこのモチーフを使って、ピアノ、シンセ、オケをフル動員して

頑張ってスケール感を出してます。

サントラは、公開当時は発売されず、2005年になって米BSXレーベルから1000枚限定でCDが発売されました。
全25曲45分収録の盤で、ソース・ミュージック以外はちゃんとステレオ収録されています。
その後、2005年に米Full Moonレーベルからも再発されました。
現在では、BSX盤と同内容のダウンロード版が入手可能です。