DEAD & BURIED
監督:ゲイリー・A・シャーマン
音楽:ジョー・レンゼッティ
出演:ジェームズ・ファレンティノ、メロディ・アンダーソン、ジャック・アルバートソン、デニス・レッドフィールド、ナンシー・ロック・ハウザー、リサ・ブロント、クリストファー・オールポート、ロバート・イングランド
1981年 アメリカ映画

「モンスター」や「ポルターガイスト3」で知られるゲイリー・シャーマン監督による一風変わったサスペンスホラー。
「ローズマリー」や「血のバレンタイン」同様、80年代初頭の本作品も遂にサントラが発売されたので、
つい嬉しくなって紹介しちゃいます。
これもゾンビものにカテゴライズされるのかも知れませんが、脚本をダン・オバノンが手がけており、
蘇った死者たちによる殺人事件というひねりが効いた内容となっています。
ストーリーは、静かな港町で男が縛られた挙句、ガソリンをかけられて焼かれる事件が発生し、
保安官が捜査に乗り出しますが、街ではその後も不可解が事件が続き、
その裏では死者が生き返っているという噂が流れ始める・・・というお話。
「ゾンゲリア」というなんとも残念な邦題のせいで、C級ホラーと勘違いされることもあり、
隠れた名作ホラーとなっています。
「ターミネーター」のスタン・ウィンストンによる特殊メイクも秀逸です。
ミステリアスな雰囲気が素晴らしいホラーで、
ラストの映写フィルムを使ったパッド・エンディングには唸らされました。




音楽はジョー・レンゼッティ。
オープニング・タイトルはストリングスをバックにした感傷的なピアノ曲。
これがなかなかの佳曲で、後半にむせび泣くようなサックスが入るところなど、
ハードボイルド映画かと思ってしまいます。
あまりに落ち着いた大人なトーンのスコアなので、
本編の注射器眼球突き刺しや人間丸焼きといったゴアシーンの数々など微塵も感じさせません 笑。
しかし、最後の最後で曲が急展開します。
劇伴もその流れで、不協和音を使った不穏かつサスペンスフルなスコアが続きますが、
中には、重量感のあるスペクタクルな雰囲気を持った曲もあるので、
重苦しいアンダースコアばかりのスコアとは違って案外楽しめます。
サントラは、劇場公開時には発売されませんでしたが、
今年になってダウンロード版が発売され、近々アナログ盤も発売されるようです。