Q: THE WINGED SERPENT
監督:ラリー・コーエン
音楽:ロバート・O・ラグランド
出演:マイケル・モリアーティ、デヴィッド・キャラダイン、リチャード・ラウンドトゥリー、キャンディ・クラーク、ジェームズ・ディクソン、マラキー・マッコート、フレッド・J・スコレイ、ジョン・カポダイス
1982年 アメリカ映画

「悪魔の赤ちゃん」シリーズのラリー・コーエン監督が80年代に撮った50年代風怪獣映画。
B級映画ファンのおっさんとしては、この監督の作品は大好き。
本作品もあえてB級感覚丸出しで、怪獣映画に邪教集団による連続猟奇殺人事件を絡めてお話に膨らみを持たせちゃっています。
ストーリーは、高層ビルで次々と変死体が発見され、警察が捜査を進める中、
古代アステカの巨大な鳥を神と崇める邪教集団の存在が明らかとなります。
この集団は、巨大な鳥を現代のニューヨークに召喚し、人々を生贄にしていた・・・・というお話。
B級ですが、冒頭からの展開はなかなか快調で見応えがあります。
途中、説明不足なところや失速するところもありますが、
最初からB級という自覚を持って観れば逆に得した気分になる作品です 笑。
そんな本作品の目玉といえば、何と言ってもランディ・クィックがデザインして
デヴィッド・アレンがモデル・アニメーションを手掛けた怪獣の造形と動き。
クライマックスでは、高層ビルで警察隊と怪獣との銃撃戦が用意されています。
残念ながら、日本では劇場公開は見送られ、ビデオスルーになっています。


音楽は、「グリズリー」のロバート・O・ラグランド。
本編が50年代の怪獣映画へのリスペクトたっぷりな作風なだけに、
スコアもそれっぽい雰囲気が満点です。
メイン・タイトルは、昔のバーナード・ハーマンのSFスコアに似た雰囲気の
電子楽器(テルミン?)の音が怪しく交錯するオケスコア。
劇伴も50年代映画をイメージしたオールド・スタイルのアクション・スコアで構成されています。
とても80年代のスコアとは思えませんが、これもわざとやってるんだと思えば楽しく聴こえちゃいます。
でも、時々、ジョン・ウィリアムズのパニック映画スコアを彷彿とさせるスコアが顔を出すなど、
80年代を隠しきれていない部分もあります。
明確なメロでは無いもののモチーフはありますので、スコア全体の統一感はしっかり保たれているほか、
全編にわたる活劇調のスコアが聴いていて飽きさせません。
サントラは、公開当時、アメリカでLPが発売され、
その後、1999年にイタリアのCAMレーベルからCDが発売され、
さらに、2018年になってKronosレーベルから30分増曲した300枚限定盤が発売されており、
その人気ぶりがうかがえます。
オケとしては少人数ですが、B級映画にしては堂々たる演奏だと思います。
サントラのラストに、Rob Walshとラグランドの共作となるアメリカン・ロックが1曲入っていて、
一気に70年代まで引き戻されます 笑。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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