南から来た用心棒

ARIZONA COLT
監督：ミケーレ・ルーポ
音楽：フランチェスコ・デ・マージ
出演：ジュリアーノ・ジェンマ、コリンヌ・マルシャン、フェルナンド・サンチョ、ロベルト・カマルディエル、ロザルバ・ネリ
１９６６年　イタリア映画

これまでマカロニ・ウェスタンを７８本も紹介しておきながら、
今頃になってこの作品を紹介したことがなかったことに気付きました　笑。
ジュリアーノ・ジェンマのマカロニの中では、
「怒りの荒野」や「荒野の１ドル銀貨」と並んで人気のある作品です。
とはいえ、本作品のジェンマは他作品に比べるとガンファイトが少なかったような気が・・・・。
ストーリーは、山賊一味が牢獄を襲っては囚人を脱走させて仲間に引き入れていく中で、
囚人の１人アリゾナは仲間に入ることを拒否して、１人立ち去ってしまいます。
これに怒った山賊のボスはアリゾナを殺すよう部下に命じますが、
凄腕の用心棒でもあるアリゾナの返り討ちに会います。
アリゾナはある街に身を置くことにしますが、そこには大きな銀行があり、
山賊一味も銀行を狙っていた・・・・というお話。
極悪非道な山賊のボスを、マカロニの悪役と言えばこの人、
「フェルナンド・サンチョ」が憎々しく演じています。
なお、この作品は身のこなしの軽いジェンマの「ファントマ撃ち」とか「空中回転撃ち」
といった曲芸撃ちが売り（笑）の作品でもありました。

音楽は、フランチェスコ・デ・マージ。
本作品は何と言ってもラオールが歌う主題歌が有名。
インパクト抜群の図太いギターがイントロを奏で、
そこへ個性的な野太い声のラオールの歌が登場し、
間奏で哀愁たっぷりのフランコ・デ・ジェミニのハーモニカが入る、
というマカロニ主題歌の中でも屈指の名曲と言えるでしょう。
劇伴も、この主題歌のモチーフを使ったマカロニ定番の楽器編成によるスコアが並び、
イ・カントリ・モデルニやアレッサンドロ・アレッサンドローニも参加しています。
サントラCDは、1994年に伊RCAから、2012年に伊BEATから発売されています。
伊BEAT盤はRCA盤に１１曲（いずれもモノラル録音）を追加した長尺盤となります。
但しBEAT盤の方は所々で音がヨレてたり、何故か主題歌の音質が悪いのでご注意を。