CROSS OF IRON
監督:サム・ペキンパー    
音楽:アーネスト・ゴールド    
出演:ジェームズ・コバーン、マクシミリアン・シェル、センタ・バーガー、デヴィッド・ワーナー、ジェームズ・メイソン、クラウス・レーヴィッチェ、アルトゥール・ブラウス    
1975年 イギリス/西ドイツ映画



平日の過去記事アーカイブシリーズ・・・





サム・ペキンパー唯一の戦争映画にして、数あるペキンパー作品中、最高傑作と信じて疑わない1本。
「滅びの美学」を描かせたら天下一品のペキンパー作品はどれも素晴らしいのですが、おっさんとしてはこの作品がベスト。
当時としては珍しくドイツ軍兵士が主役(でも、英語しゃべってるけど 笑)。
第二次世界大戦中のロシア戦線を舞台に、部下に慕われる古参伍長と昇進しか頭に無い貴族出身の大尉との確執を、
壮絶な戦闘シーンを交えながら描いた作品です。
時代考証が恐ろしく正確で、軍装品マニアの間では大変な評判を呼んだ作品でもあります。
ストーリーは、ドイツ軍の進撃に陰りが見え始めたロシア戦線で、鉄十字章を与えられたこともある古参伍長が所属する部隊に、貴族出身の大尉が赴任してきます。
この大尉、鉄十字章をもらうことしか頭になく、勲章をもらうためなら部下の犠牲もいとわないような冷徹な男です。
部下思いの伍長とは悉く意見が衝突する中、戦車を投入したロシア軍の猛攻が始まり・・・というお話。
ペキンパーが得意なスローモーションによる特徴的な映像がここでも出てきます。
マシンガンのマガジンがスローで落ちていくシーンには痺れたなあ。
ラストのオチは数ある戦争映画の中でもかなり異彩を放ちます。
ちなみに、この度、「最終版」と銘打ったブルーレイが発売されます。
水曜ロードショー放映時の日本語吹き替えが入っているほか、特定映像もいろいろ入っているようです。
う~ん、既発のDVDもブルーレイも買ったんだけど・・・・・。また買うことになるのかなあ。

 





音楽は、アーネスト・ゴールド。
メイン・タイトル曲は、子供の歌声で童謡「ちょうちょ」(オリジナルはドイツの民謡)が始まり、ミリタリー調のマーチに移行していくという意外な展開をみせる曲。
但し、マーチ調なのは全スコア中この1曲のみで、あとは悲壮感を漂わせたストリングス中心のかなり控えめなスコアが続きます。
悲壮感をたたえながらも劇的に盛り上がるのスタイナーのテーマもなかなか捨てがたい1曲ですが、
戦意高揚型の映画ではないため、どうしても地味なスコアが大半を占めてしまいます。
それでも、本編オープニングを飾った「ちょうちょ+マーチ」のメイン・タイトルは出色の出来栄えといえるでしょう。
サントラは、公開当時イギリス盤のLPが発売され、光沢のある見開きジャケが素晴らしいアルバムでした。
CDは、2001年に英Artemisレーベルから、2010年に米Kritzerlandレーベルから、それぞれ限定盤が発売されています。
1000枚限定だったKritzerland盤は、「さよなら、ミス・ワイコフ」とのカップリング仕様でした。
CDは既に入手困難な状況になっていますが、先日、たまたまダウンロード版が出ていることを知りました。
CDが入手困難な今、持っていない方は是非この機会にダウンロードしてみられてはいかがでしょう。
これは買いだと思います。




・・・と、ここまでが過去記事。

その後、2020年にQuartetレーベルから2000枚限定で本作品単独で再CD化されました。ジャケがビデオパッケージなどと同じイラストジャケになっていて、これまた購買意欲を掻き立てられたおっさんはまたまたポチってしまいました😅


















 

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