監督:J・J・エイブラムス
音楽:マイケル・ジアッキーノ
出演:クリス・パイン、ザカリー・クイント、ゾーイ・サルダナ、ベネディクト・カンバーバッチ、ジョン・チョー、サイモン・ペッグ、カール・アーバン、ピーター・ウェラー、アリス・イヴ、ブルース・グリーンウッド、アントン・イェルチン、クリス・ヘムズワース、レナード・ニモイ
2013年 アメリカ映画
SFの金字塔「スター・ウォーズ」と「スター・トレック」の両方を監督しちゃうという、子供みたいなことをしちゃったJ・J・エイブラムスの「スタトレ」第2弾。
去年、ご本人は製作に回った第3作目の「BEYOND」が公開されました。
スピード感溢れる見せ場がどんどん続くので、ちょっとおっさんには息切れしそうな部分もありますが、
家族で大画面で楽しむにはもってこいの作品。
やっぱり、J・J・エイブラムスは新旧スタトレファンの心をくすぐるツボを心得てると感心。
特にご本家のスポックも出てきたりして、旧来のファンにもしっかりサービス。
ストーリーは、惑星探査中のトラブルでスポックが絶体絶命な状態に陥ったことから、カークが艦隊規定に反する行動を取ってスポックを救出します。
それが問題視され、カークは艦長から降格されてしまい、別の人物が艦長に就任します。
しかし、新任艦長を含め、艦隊の主要な士官が会議場でテロ攻撃を受け全滅してしまい、テロの首謀者を追うためカークは再び艦長となり、
首謀者が逃げた惑星に向け追跡を始める・・・・・というお話。
物語の中盤でテロの首謀者の正体が明かされるのですが、
これを演じるベネディクト・カンバーバッチの風貌が地球人離れしていて(失礼)いい。
最初はベニチオ・デル・トロにオファーがあったらしいですが、オリジナルを考えると「あ~、なるほどね」という人選。
(ネタバレになるので詳細は割愛させていただきます。)
音楽は、前作に引き続いてマイケル・ジアッキーノ。
ジアッキーノの渾身の1作というと、ちょっと大げさかもしれませんが、
本編もさることながらかなり気合の入ったスコアです。
エンド・クレジットの冒頭にあのテーマを入れるところなど、TVシリーズへのリスペクトを強く感じる作りになっています。
アルバム・ラストを飾るテーマ曲も前回よりも力強い。
ただ、ちょっとだけ難を言えば、アクションシーンの劇伴はフルオケで派手派手に鳴っているのに、
メロが希薄なので、ゴールドスミスなんかに比べると、テーマモチーフが出てこない限り高揚感が無い。
いつも思うけど、ジアッキーノのスコアって、気真面目すぎるんじゃないかなあ。
いい意味での下世話な感じというか、B級臭さがない。
まるでクラシックを聴いてるみたい(そこがいいのかも知れませんが・・・)。
「パシフィック・リム」みたいに「燃え」ないのがちょっぴり残念。
とはいえ、新作「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」はかなり良かったなあ。
最近のこの手のSF作品は彼が手掛けることが多く、
この路線の第一人者みたいになってますね。
ちなみに、このシリーズは毎回後になって2枚組完全盤が発売されます。
最初から両方出せばいいのにと思うのですが、「BEYOND」も結局2枚組が出たので出るまで買い控えしてました 笑。
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