PHASE IV
監督:ソウル・バス
音楽:ブライアン・ガスコーン
出演:ナイジェル・ダヴェンポート、リン・フレデリック、マイケル・マーフィ、アラン・ギフォード、ロバート・ヘンダーソン、
1973年 アメリカ映画

歪曲されたTVタイトルのために大損をしている70年代SFの傑作。
僕も、昔は本作と「燃える昆虫軍団」をよく間違えてました。
アリの生態などミクロの世界を撮影した映像がすごい。
まるでアリに演技をさせているかのような編集もさすが。
ストーリーは、宇宙線?の影響で突如として知能を持ったアリが人々を襲うようになり、
これを駆除しようと科学者が様々な試みを行うが、アリの知性は想像以上のものであり、
遂には化学薬品にも耐性を持つ種が現れる・・・・・というお話。
子供の頃、テレビの洋画劇場で観た記憶があるのですが、
本邦劇場未公開だったんですね。
テレビで適当につけられた邦題のせいで、単なる昆虫パニックものと勘違いする人もいたことでしょう。
実際に観てみると哲学的で圧倒的な映像に驚かされます(ちょっと大げさか(*^_^*))
監督は、映画のタイトルデザインやサントラジャケで有名なソウル・バス。
さすが、緻密でスタイリッシュな映像の応酬です。
あまりに壮大なラストシーンに、鑑賞後しばらく茫然とした覚えがあります。




音楽は、ブライアン・ガスコーンという人。
この人のサントラといえば、本作と「エメラルド・フォレスト」しか思い浮かびませんが、
シンセサイザー奏者のようです。
このスコアを聴けば、この映画がただの昆虫パニックものではないことがお判りになるでしょう。
全編シンセとストリングスを中心としたエクスペリメンタルな実験音楽という趣。
シンセもパイプオルガン風(ほんとにパイプオルガンかも)のエコーがかかった音や
荘厳かつ幻想的な音がメインです。
しかし、それだけではなく時折地から這い上がるようなノイズが溢れたかと思うと、
真っ当な(失礼)オケスコアや、アコースティックギターによるクラシカルな小曲が入ってきたり、
エレキギター、ベースといった楽器が顔を出したり、様々な顔を見せます。
サントラはもともと発売されず、去年突如としてWaxworkレーベルからLPが発売されました。
さらに、今年米La-La-landレーベルから「地球は滅亡する」(1965)とのカップリングでCDが発売されました。
限定1000枚仕様です。
本作からは、4曲で約35分という、1曲あたりにすると8分前後というボリュームのスコアが収録されています。
しかし、一見冗長な現代音楽というイメージなのに不思議とと退屈せずに聴くことができます。
このサントラ、ツトム・ヤマシタも参加しているようですが、ブライアン・ガスコーンも彼のアルバムに参加しているらしいので、その辺のつながりなのでしょう。
シンセ部分は、Desmond BriscoeとDavid Vorhausという2人が協力しているようです。



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