LA LUNGA SPIAGGIA FREDDA
監督：エルネスト・ガスタルディ
音楽：ステルヴィオ・チプリアーニ
出演：ロベルト・ホフマン、マーラ・マリル、リカルド・サルヴィーノ、ウォルター・マエストーシ、ジョシュア・シンクレア
１９７６年 イタリア映画
久々にあなたの知らないパチモンの世界シリーズ（そんなもんあったか？）の登場です。
いい加減な邦題からご想像の通り、本邦劇場未公開のサスペンスです。
キャストは、「盗みのプロ部隊」のロベルト・ホフマンに、本作以外に出演作がちょっと見当たらないマーラ・マリル（実は本作の監督エルネスト・ガスタルディの奥さん）、さらには「流されて・・・」などで基本脇役のリカルド・サルヴィーノという布陣。
ストーリーは、冷え切った関係の夫婦が海辺の別荘にやってきます。
たまたま海辺で全裸でいた奥さんを見かた４人のチンピラが欲情して別荘に押し入り、
夫は縛り上げられるわ、奥さんは暴行されるわ、散々なことになります。
しかし、すでに夫とは冷え切った関係になっていた奥さんは、チンピラの１人といい仲になっちゃって・・・・というお話。
要は、この映画、監督が自分の奥さんを使って撮ったレイプ＆バイオレンスものということです。
とはいえ、バイオレンス描写もそんなに大したことなく、結構退屈な１本。
音楽は、名匠スルヴィオ・チプリアーニ。
つまんないサスペンスでも、名匠がスコアをつけているので、
本編がすっかり忘れ去られているのに、４０年の時を超えてめでたく（？）サントラがＣＤ化されました。
もともとサントラが発売されなかったのに、どっかの倉庫から状態の良いオリジナル・セッションのステレオ・マスターが発見されたことから、商魂たくましい伊Digitmoviesレーベルが発売しちゃったという感じです。
で、肝心の名匠のスコアですが、テーマ曲なんかいきなりボサノバ調のリズムに女性のスキャットが飛び出します。おシャレ～。
劇伴もフランコ・デ・ジェミニのハーモニカをフィーチャーしたり、幻想的なオルガンを絡ませたり、ハープシコードを入れてみたり、美メロ中心で耳に心地よい。
本編そっちのけでイージーリスニングなサウンドを堪能することができます。
まあ、この手のサントラは日本で映像を観る機会もほとんどないし、
本編関係なしで、単独ＣＤとして楽しんだ方が良いかもしれません。
そうなるとジャケをもうちょっとソフトなものにした方が良いのではないかと思うのですが・・・・。
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