・・・・最近、過去記事の更新が多くてすみません


L'HISTOIRE D'ADELE H.
監督: フランソワ・トリュフォー
音楽: モーリス・ジョーベール
出演: イザベル・アジャーニ、ブルース・ロビンソン、ジョゼフ・ブラッチリー、シルヴィア・マリオット
1975年 フランス映画



大作家ヴィクトル・ユーゴーの次女アデルの愛と狂気を描いたトリュフォー監督の文芸系ドラマの傑作。
当時まだ19才だったイザベル・アジャーニが素晴らしい演技を見せます。
彼女は狂気の女を演じさせたら天下一品ですね。
(後の「ポゼッション」を観た時には、完全にイッっちゃってる目に寒気すら感じました。)
今では「ストーカー」で片づけられてしまいそうな女性ですが、
狂うほどに人を愛する情熱を持った女性の姿にどんどん引き込まれて、
最後にはアデルを邪険にフリ続けるイギリス軍中尉の方を憎らしく思ってしまうから不思議です。
話のテンポもよく、この手の作品にありがちな中だるみが一切ありません。
一気に最後まで観てしまいます。
ただ、ラストはちょっとやるせないですね。



音楽は、戦前のフランス映画を代表する作曲家モーリス・ジョーベールが遺したスコアを使用しています。
1930年代の「巴里祭」「舞踏会の手帖」等で知られる人です。
本作のために書き下ろされたものでないため、若干ですが違和感を感じる部分はありますが、
素晴らしい音楽監修が施されていて、全体的に統一感があります。
しかし、70年代の映画に30年代に作曲されたものを流用しても古さを感じさせないのはさすがです。
これが30年代ハリウッドの作曲家の作品を使おうものなら、
恐ろしく時代遅れで使い物にならなかったことでしょう。
この時代を舞台にした作品に、ジョーベールの音楽は重厚でノスタルジックな色彩を放っています。
ジョーベールのスコアを以後4作品に使用したトリュフォーはやはり天才です(^_^;)
サントラCDは本作を含むトリュフォー作品集が、2001年にキングレコードから発売されましたが、現在は廃盤です。


・・・と、ここまでが過去記事。
サントラCD、国内でも出てました。
1995年にフィリップスからLPと同内容のものが出てたのに、全く気が付きませんでした。
(その後、キングレコードからも出たのかな?未確認ですが・・・・)
前述のとおり、戦前派の作曲家モーリズ・ジョーベールの手掛けた映画音楽や演劇用のスコアを、
この映画のためにパトリス・メストラル指揮で新録音したものです。
「フランス組曲」に始まり、「トロイ戦争は起こらないだろう」まで、
クラシカルな香りもするとても格調高いスコアです。
アンダースコア風のものが無いので、
アルバム1枚まるごと流しっぱなしでも楽しめる作品です。
再発されないかなあ。


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