LES DEUX ANGLAISES ET LE CONTINENT
監督: フランソワ・トリュフォー
音楽: ジョルジュ・ドルリュー
出演: ジャン=ピエール・レオ、キカ・マーカム、ステイシー・テンデター、フィリップ・レオタール、ジョルジュ・ドルリュー、マリー・マンサール、シルヴィア・マリオット
1971年 フランス映画


フランスの巨匠フランソワ・トリュフォーがアンリ=ピエール・ロシュの原作を基に、
小説の雰囲気をそのまま映像に置き換えたようなドラマ。
フランスの青年とイギリス人の姉妹の三角関係を軸に、
愛の苦悩と残酷さを描いた作品で、単なる恋愛ものとしては簡単に片づけられない重みを持ったドラマです。
ストーリーは、イギリスの海岸端にある一軒家に下宿することになったフランス人青年が、
そこに住む2人の姉妹と出会い、目の悪い妹の方との間に淡い恋心が芽生えますが、
母親に結婚を反対されてしばらくお互い距離を置くことになり、帰国します。
青年の方はフランスに帰って、他の女性にコロコロと心変わりしていきますが、
妹の方は彼への想いが募るばかり。
そんな中で、たまたま姉の方がフランスに行く機会があり、そこで青年と再会、
なんと2人は結ばれてしまいますが、妹の方はそんなことなどつゆ知らず・・・・・というような展開を見せるお話です。
映像は全編に渡ってすごくキレイです。
イギリス人姉妹の家のまわりの風景を撮したショットなどはほんと美しい。
対照的な性格と容姿のイギリス人姉妹は、劇中2人ともお○ぱいが出るシーンが用意されています。
映像の美しさと遅々として進まないおっとりとした展開の恋模様から、
極めて文学的な雰囲気を持った作品だなあと思ってたのに、
お○ぱいが出てきたもんだから、ちょっと興ざめ。
フランス映画って、どうしてこうお○ぱいを出したがるのでしょう。
この映画なら、お○ぱいなんか出さなくても十分ベッドシーン表現出来ただろうに。


音楽は、トリュフォー監督作品と言えば、ジョルジュ・ドルリュー。
非常にリリカルで、まるでお上品なクラシックを聴いているような雰囲気のスコアです。
ジョルジュ・ドルリューって、顔に似合わず(失礼)すごく優しいメロを生み出す人だなあとつくづく思います。
モチーフは、ホンモノのクラシックのような上品な味わいのあるスコアと、
哀しみをたたえたようなマイナーなメロを持ったスコアの2つが主に活躍します。
イルカの日のテーマ曲でソロに使われたチェンバロを使った
まさにイルカの日によく似た曲もあったりします。
オーボエやバイオリンがリードを取るバロック調のスコアを書かせたらほんと上手いなあ、この人は。
トリフォー監督とのコンビの中でも、1、2を争う傑作ではないかと個人的には思います。
サントラだけ独立して聴いても十分鑑賞に堪えうる作品です。
現在入手可能な仏Universal盤のサントラは、以前出回っていたCDよりも音質が向上している気がします。
LP時代に収録されていたセリフは全部カットされてしまっていますが、
その分、スコアに耳を集中させることができます。
Universal盤CDは、本作と「突然炎のごとく」がカップリングされているので、
お得感も十分です。


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