TRUE LIES
監督: ジェームズ・キャメロン
音楽: ブラッド・フィーデル
出演: アーノルド・シュワルツェネッガー、ジェイミー・リー・カーティス、トム・アーノルド、ビル・パクストン、アート・マリック、ティア・カレル、エリザ・ドゥシュク、チャールトン・ヘストン
1994年 アメリカ映画


ジェームズ・キャメロン&シュワちゃんという「ターミネーター」コンビによる痛快アクション・コメディ。
米国内でのテロの脅威や夫婦愛を下敷きにしてはいるけど、基本的に茶化して描いているのでシリアスな展開はほとんどなし。
不謹慎でふざけた映画だと批判されたりもしますが、個人的にはかなりお気に入りの作品。
映画にスリルと娯楽を求める僕としては大賛成な一本。
馬鹿げたシーンがあっちこっちに埋め込まれた、キャメロン監督一世一代の怪作といえるでしょう。
この映画、前半は、テロ対策の秘密組織に所属する凄腕工作員シュワちゃんが、奥さんジェイミー・リー・カーティスが浮気してるんじゃないかと疑って、
あろうことか職権乱用で仕事場の機材使いまくって浮気調査を始めて、しまいには覆面して奥さん拉致して、
奥さんを誘惑しようとしてたダメ男ビル・パクストンは小便ちびるまで震え上がらせて、
拉致した奥さんには特別室等で訳分かんない尋問して、夫婦の愛が変わりないことを奥さんの口から言わせて一人でご満悦になるというお話(^^;)。
後半はそこからいきなり核武装したテロリストに2人が拉致されて、次の展開が始まります。
娯楽アクションは深いことは何も考えずに観るのが一番。
冷めた視点で観れば突っ込みどころはたくさんありますが、
そんなことを言っていてはこの映画は楽しめません。
パチモンに理解のある人の目には、しっかりお金をかけた素晴らしい映画と写ることでしょう。
ハリアー戦闘機の使い方もバッチリ。
基本的にCGですが、戦闘機好きの人にもオススメです。



音楽は、低予算スコア「ターミネーター」で一躍注目を浴びたブラッド・フィーデル。
この人今でこそ有名になりましたが、「ターミネーター」のスコアなんか、ほとんどジョン・カーペンターだったもんなあ。
しかし、チープな中にも印象的なメロに重量感のあるリズムトラックを持っていたので、
後世に受け継がれ今ではすっかりスタンダードになりました。
この人は、他の作品を見てもそう思うのですが、基本的にいいメロを書く人だと思っています。
本作もその流れでとてもヒロイックなテーマメロを書いています。
このテーマはかなり「燃え」ます。
ただ、サントラにはこのテーマ曲がほんのちょっとしか収録されていません。
とても欲求不満な使い方がされています。
映画に使用されたスコアをそのまま収録したためそうなったのでしょうが、
出来ればサントラ用に編曲し直して「テーマ」として入れて欲しかったなあ。
劇伴もスリリングでダイナミックなスコアが多く、「テーマ」も随所で顔を出し聴き応え十分です。
シャーリー・ウォーカーが指揮とオーケストレーションで参加しているので、迫力あるオケ中心のスコアを聴くことが出来ます。
ただ、サントラ盤は前半歌モノ、後半スコアという構成で、ちょっと不満。
リヴィング・カラーによる「Sunshine Of Your Love」のカヴァーも悪くないんだけど、
ヴァーノン・リードのギター・ソロもカッコいいんだけど、
この映画の場合は、フルスコア盤として発売して欲しかったなあ。




True Lies: Music From The Motion Picture/Brad Fiedel

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