THE SPY WHOLOVED ME
監督:ルイス・ギルバート
音楽:マーヴィン・ハムリッシュ
主演:ロジャー・ムーア、バーバーラ・バック、クルト・ユルゲンス、キャロライン・マンロー、リチャード・キール、バーナード・リー、デスモンド・リュウェリン、ロイス・マクスウェル
1977年イギリス映画

 

 

 

 

3代目ジェームズ・ボンド「ロジャー・ムーア」の第3作目。
歴代ボンドの中ではとぼけた演技が多く、「お笑い」系と評される人ですが、
こんな軽いボンドも本作では快調に飛ばしていて、ムーア版ボンドの中では1番の出来映えの作品だと思います。
娯楽性もたっぷりで、秘密兵器もかなり派手。
プラモも出た水陸両用の「ボンドカー」が最高、これ欲しかったなあ(^^;)
ド派手なアクション・シーンを詰め込むだけ詰め込んだという感じがお正月映画!って感じ満点でした。
イギリスとソ連の原子力潜水艦が消息を絶ち、真相を解明するため、ボンドとロシアの女スパイが協力する‥・というお話です。
冷戦時代のお話で、東西の緊張なんて今となっては懐かしいですが、
今観るとそこがまた歴史を感じさせていい感じです。
ボンド・ガールもバーバーラ・バックにキャロライン・マンロー等、この頃は粒が揃ってました(^^;)
なお、本作の問答無用の娯楽性は、勢い余って次作「ムーンレイカー」で遂に宇宙にまで飛んで行っちやいます。

 

 

 

 

音楽は、アクション映画にはちょっと異質な感じのするマーヴィン・ハムリッシュ。
ジョン・バリーがそろそろネタ切れになって、他の作曲家が登板するようになった時期の1本です。
ロジャー・ムーアのボンドでジョン・バリー以外の人が音楽を担当したのは、
本作の他に「ユア・アイズ・オンリー(ビル・コンティ)」、「死ぬのは奴らだ(ジョージ・マーティン)」があります。
本作は、ボッブなマーヴィン・ハムリッシュなだけにメロウでムーディなボンドになっています。
主題歌はカーリー・サイモンで、それまでのボンドの主題歌のイメージを覆すAORっぽい雰囲気のあるメロウでアダルトなチューンです。

歌詞はキャロル・ベイヤー・セイガーが書いてます。
この曲には、歯切れのいいアクション・スコアっぽいアレンジは全くありません。
本作以降、主題歌にボンドっぽい派手なフレーズが全然入らないメロウな歌が増えたように思います。
スコア全体の印象は数あるボンド作品の中でもレア・グルーヴ色の強いサントラという感じです。
中でもディスコ・アレンジの「Bond '77」は最高。今聴いてもカッコいい(^^)/
後のシリーズでMobyやEric Serraがボンドのテーマをテクノっぽいアレンジにしていましたが、

ファンキー度ではこれには叶わないと思ってます。

スコアの中に元サード・イア・バンドにもいたポール・バックマスターが作った曲も入っています。

現在発売されているCDはリマスター盤ですが、ボーナス・トラックはありません。

 

なんだかんだ言って、本家のジョン・バリーをなかなか紹介しない秘宝館でした・・・・

 

でも決してバリーが嫌いなわけではないので、そのうち本家も紹介します(^^;)m(_ _)m

 

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