THE WAY OF THE DRAGON
監督: ブルース・リー
音楽: ジョセフ・クー
出演: ブルース・リー、ノラ・ミヤオ、チャック・ノリス、ロバート・ウォール、ジョン・T・ベン、ウォン・インシク
1972年 香港映画
平日の過去記事アーカイブシリーズ・・・。
ブルース・リーの死後、「燃えよドラゴン」に続いて相次いで日本公開された香港作品第3弾。
実際には「燃えよドラゴン」の前年に製作された作品。
ストーリーは、イタリアに住む友人が地元のギャングから嫌がらせを受けていると聞き、リーは友人を助けるため単身ローマに向かう・・・というお話。
ギャング側もリーを倒すべく格闘家を繰り出して、戦いはどんどんエスカレートします。
最後にはチャック・ノリス先生まで登場して、映画史に残るコラシアムでの死闘が繰り広げられます。
相手にとどめを刺した後のなんともいえない悲哀を込めた顔といい、倒した相手への敬意を表すくだり等、
やはりホンモノの格闘家にしか表現できない味わいだと思います。
本作では、リーのダブル・ヌンチャクを見ることが出来ます。
音楽は、ジョセフ・クー。
香港の作曲家だからといって侮ることなかれ、
本作はマイク・レメディオスが歌うあまりにカッコ良すぎる主題歌など聴きどころの多い作品です。
この歌は、アメリカのインディー系SKAバンド「The Smooth」がカヴァーしています。
サントラLPのB面1曲目、ちょっと間抜けなシンセがリードを取るアクション・スコアでは
シングル・ストロークのドラム・ソロが挿入されているので、ドラマーのみなさんは必聴です(^^;)
それから、ビックリするのはインストのメイン・テーマ。
「少林サッカー」のテーマはこの曲のパロディだったのですね。
「ゴワ~ン!」という銅鑼が鳴るイントロがまずソックリで、
曲中1小節ごとに入る「ウー!!」っていう男性の掛け声も一緒。
違うのはメロディぐらいなもの。
ただ、曲が進むうちに「ウー!!」がダレてきてキレが無くなってくるのには笑います(^^;)
ダイアローグもたっぷり収録されていて、映画の雰囲気を満喫できます。
かつてCD化されたことがありますが、現在は廃盤で結構な高値で取引されてます。
なお、ダイアローグの中に、エンニオ・モリコーネの曲が勝手に流用されている箇所があります。
どうやら、この手の著作権無視のサントラ盗用は、当時の香港映画では日常茶飯事だったようです(^^;)。
そういえば、ジャッキー・チェンの「ヤング・マスター/師弟出馬」も、
ホルストの「惑星」とかが勝手にBGMに使われていて、そのままでは日本公開できないということで、
井上鑑が日本公開版のスコアを書いたという話を聞いたことがあります。