PRINCE OF DARKNESS
監督: ジョン・カーペンター 
音楽: ジョン・カーペンター,アラン・ハワース 
出演: ドナルド・プレザンス,ジェームソン・パーカー,リサ・ブロント,ヴィクター・ウォン,デニス・ダン,スーザン・ブランチャード,アリス・クーパー
1987年 アメリカ映画

 

 

ジョン・カーペンター監督が手がけたオカルト・ホラー。
学生の頃に初めて観た時の印象が凄く怖かったのを覚えています。
廃墟と化した教会で不気味な緑色の液体が発見され,悪魔の光臨を予感した超常現象の研究チームが悪魔復活を阻止するため,その謎に挑むというストーリー。
ひたすら不気味なこの映画は,徐々に悪魔の再臨に向かって突き進んで行く数々の不吉なエピソードが怖い。
狂人集団と化すホームレスの一団もメチャクチャ怖い。
その親玉がアリス・クーパーだというのも怖いし,ロック・ファンには嬉しい設定。
アリス・クーパーは,自身のアルバムでも本作のオリジナル・タイトルと同じ「プリンス・オブ・ダークネス」とう曲を演ってます。
その中でも,ラストで出てくるビデオ映像がやっぱり一番ショッキング。
8ミリビデオの映像がよりリアリティを出していてインパクト大でした。

 

 

 

音楽はいつもとおりジョン・カーペンターとアラン・ホーワースの共作。
この人はデビュー作から一環してほとんどの作品の音楽を自分で手がけています。
特にホラー作品でその才能を発揮していて,「ハロウィン」以降,恐怖を音楽で表現するのに抜群のキレを見せています。
本作でもホラーの王道を行く曲調のテーマ曲を書いていますが,
おどろおどろしさがこの作品にピッタリです。
映画作りにおいて,映像作家が自分のイメージした音楽をそのまま自分で表現出来るということは
一番理想的だと思います。
「ダーク・スター」の頃はまだパルスの組み合わせで音楽を構成しており,
まだまだ稚拙な感じでしたが,この頃になるとカーペンターも堂々としたものです。
シンセの音作りも手慣れたもので,本作の重要なファクターの1つとなっている「鏡」が割れる音を電気的に
作って使っています。
特にラストの曲ではいきなり「ガシャーン!!」と来るのでビックリします。
あまり音量を上げずに聴くことをオススメします。
CDは現在ではドイツ盤が入手出来そうですが,流通枚数が少ないようなので廃盤かも知れません。