どらごんさんのリクエストにより復活します。
アイスランドの少年
イギリスの夏は短くて、9月に入るともうすっかり秋の気配。
夏休みをサマースクールで過ごした生徒達が
徐々に帰国していくと、校舎や教室が広く感じられ、
淋しくなります。
そんなある日、アンドレアと二人でカフェテリアに行くと
どう見ても未成年の青白い顔をした少年が、
くわえタバコでランチの列に並んでいました。
緑色の瞳に、グリーンがかったブロンドの髪、
折れそうに細い腕と体。
あの子ってまだ子供だよね?タバコ吸っていいの?
あーあいつね。アイスランド人で、まだ14歳なんだって。と、眉を顰めるアンドレア。
萩尾望都とか竹宮恵子の漫画に出てくる少年。
サナトリウムとかにいそうな病弱な少年。
そんなイメージがぴったり。
マリソルに続き、アンドレアも帰国して、
学校では一人でいることが多くなった私。
そんな私の隣に、いつの間にかひっついていたのが、
その少年なのでした。
カフェテリアでランチをしてると、隣に座って黙って
サンドウィッチを食べる。
私が何か残すと、「それ、食べていい?」
帰る方向が同じらしく、同じバスストップからバスに乗り、
私が降りた後、そのままそのバスに乗って行く。
無口なのか、英語を話すのがめんどくさいのか、
ほとんど会話がありませんでした

ひとまわりも歳が違う、アイスランド人と日本人の無言カップル。
周りから見たら、何だと思うでしょう?
ある日のこと。
ひとつの話題についてクラス全員でディスカッションする
討論クラスみたいな授業が、オープンクラスになっていたので
参加してみました。
いつもは、政治経済の話題や自治問題が多いのに、
その日はめずらしく、スティングの「Englishman In NewYork」
について話をしましょうと、女教師カティアが言いました。
カティアは、悪い人ではないんですが、
ヒステリーでキレやすい中年女性です。
その時です。
ステューピッーーード!(ばっかばかしい)私の隣に座っていた少年が叫びました

つづく