期間限定!メロキュン・リターンズ☆蓮誕&VDお祭り会場で開催中の

メロキュンプレゼンツ!! 
お題《ハッピー♡プレゼント!!》


に、魔人めも参戦。

続き募集のコラボリク罠のひとつをリク罠リストから削除して、

書いていくことにしました!

(蓮誕あ~んど、VDあ~んど、魔人ブログ開設2ヶ月で作った古いモノ)

まずは、既にアップ済みのプロローグと第1話を先に再アップです。

参加者の先頭に立って、非常口に向かって猛ダッシュしまーす!!←


゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆

消えないモノ プロローグ / 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9

消えないモノー10ー

───寒い、寒いわ!!(((゜д゜;)))

何度も降臨し、その度に黒くて怖い気配を強めていく、部屋の奥の存在。

自分を取り囲む者達が、大魔王降臨の条件を把握しているのは確かなのだろう。

しかし、間近でそれを見せてもらっている筈なのに、キョーコにはその条件とやらがまったくわからなかった。

───大魔王降臨のルールは知りたかったけど、でももうそんなことよりこの異常空間から出してほしいわ!みんな変なんだものーーー!!怖いよぉおおお!!(涙)

誰が見ても怖い筈の大魔王の姿に、まったく怯えていないのがまず異常。

廊下で降臨した際にも、怯えていたのは短時間。あれも考えてみればとっても異常。

今では怖がるどころか大爆笑……すら通り越し、身体を振るわせ笑い死にしそうになっている者達のその恐ろしい程の勇者振りが猛烈に異常。

───い、今のうちに逃げちゃえないかしら?皆さんなんだか直ぐには動けなさそうだし、幸いにも敦賀さんは部屋の奥。パパッとこの場で挨拶して、速攻で走り出せば……

部屋の入り口にいるキョーコは廊下の人達(壁に張り付く屍)さえ躱せばきっと走り出すことが可能。でも、部屋の奥の蓮は入り口付近に転がっている笑死体(←)を越えて行かねばならない筈である。

───邪魔だろうと踏むことなんて出来る筈ないし、時間稼ぎにはなりそう。

自分だけが理解できない異常な状況に少しばかりやさぐれたキョーコは、日頃の礼儀正しさはどこへやらで、諸先輩方を敦賀蓮への防壁扱いすることを決めた。

───そうと決まればっ!!

「あのっ! がしっ!! へ?」

「京子ちゃ~ん、大魔王の登場ルールはもうわかった?」

───嫌ぁああ、グズグズしてる間に一人復活しちゃったぁ!

先程まで床に崩れ落ちていた、一番近くの笑死体がキョーコの足に手を置いたかと思えば、次の瞬間には立ち上がり、その腕を伸ばしてきた。

キョーコの両肩にかかった、30代前半のベテランタレント(兼女優)の手。

それがキョーコには拘束具に見えた。

───捕まっちゃったぁあ!

焦るキョーコの頭上では、大魔王の連続降臨により大興奮していた怨キョが本体の気持ちを代弁する為か、集団でムンクの叫びフェイスを作っている。

「そ、それがさっぱり……すみません」

本体であるキョーコは、内心の動揺を隠して “京子”としてシュンとすまなさそうに返事を返すしかない。

「わからなかったんだ」

「あんなにわかりやすいのにねぇ」

「まぁ、自分への評価が不当な程低いから、もしかして!……とかすら思わないんじゃない?」

「そっかー、不憫だねぇ敦賀君。あんなにモテモテなのに」

───よくわかりませんが、今の私の方がは不憫だと思います!

次々に復活していく笑死体に再び周囲を囲まれたキョーコは、逃亡しそこなった自分を哀れんだ。

「ねぇ京子ちゃん」

「はい」

「キョーコちゃんの頬や手にちょこっと触ったら、出たよね?」

「へ?」

「前からハグしても、出た」

「は、はぁ……」

「背後から抱きしめたときも、出たよ」

「……?」

「女の私が頬に挨拶レベルのキスしただけでも、出たわ!」

「ってことは?」
「もうわかるよね?」
「凄い簡単じゃない!」

「京子ちゃんには少しも触れられたくないの!」
「男性でも女性でも嫌なんだよ」
「凄い嫉妬だよね!!」

「ね?もうわかったでしょ?」

「あの、えーと?」

「京子ちゃん?」

周囲の者の力説振りに押されてはいるが、聞かされていることには、納得できない。

とてもじゃないけれど頷けないその内容にキョーコは困った。

───皆さん盛大な誤解をしていらっしゃる?

「嫉妬とかではなく、何か人として至らないことのある私にお怒りなんだと思いますよ?」

「はぁ~~~~~~~~~~~~」

誤解を解こうとそう応えてみれば、周囲からは盛大なダメ息が返された。

「嫉妬でしょぉおお!?」

「確かに腹は立ててる!でも、人としてどうとかじゃないでしょ?」

「うん。自分の大事な京子ちゃんに触れる人間は許さないし、それを拒否しない京子ちゃんにも腹が立つ。怒る理由はそれだけだよ」

「わからないの?誰がみてもわかるぐらいの好き好き猛アピールを受けてるも同然なのに~!」

「本人じゃなく俺が言うのもおかしいけど、彼の京子ちゃんへの気持ちが特別だって本当にわからない?」

「敦賀君にとって、京子ちゃんは特別な存在なんだよ。誰にも触らせたくない程ね」

───特別なのは私じゃないです!!キョーコちゃんなんです!!私はただの後輩で、明日の告白の為の準備要員なんです!!

そう言いたいが、蓮が隠していることを自分が言うわけにはいかない。

「結構前から敦賀君と京子ちゃんの噂もあったんだよ?実は付き合っているんじゃないかって!」

「あ、それ!聞いたことある!」

本当にそうならきっと嬉しいだろうが、真実を知っているキョーコは惨めな気持ちにしかなれない。

「それ、私じゃないです。人違いです」

ハッキリキョーコ違いですとでも言いたいところだが、名前までは明かせないから、それだけを告げた。

「噂が人違い?じゃあ、本命っていうか、敦賀君の相手は別にいるってこと?」

「そうです!私は本当にただの後輩です。敦賀さんが私をす、好きだとか、特別だなんて思われる筈がありませんし、私なんかと噂になるなんて気分を害されると思います。……今お聞きしたのは、私との噂ではなく、別の方との噂だと思いますけど」

「へー、そうなんだ。ねぇ、敦賀君、君の好きな子って、この京子ちゃんじゃないの?全部俺達の誤解で、今日は好きでもない後輩に用事があって迎えに来ただけ?この京子ちゃんとの噂に迷惑してるの?」

部屋の奥で聞こえて来る会話の内容に反応し、真っ赤になったり落ち込んだりしていた元大魔王は、即在に返事を返した。

「いえ!俺が好きなのは、そこにいる京子さんで間違いないです!誤解でもないですし、俺は京子さんにどうしても伝えたいことがあって……明日会うつもりだったのが断られてしまったので、今日迎えに来たんです。噂に迷惑なんてしてません。むしろもっとひろがれと思ってました!」


11話に続く

ぎゃーーー!終わらない、終わらない!

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