明日は日曜日です。でも,天気は昼から雨の様です。


明日は,釣りでサヨリを狙うつもりだったのに。

釣りにいけないかもしれません。残念です。








さて,前回,ライトトラップ の話を書きました。





ライトトラップは設置しておくだけで,室内に侵入してきた


ハエやガを捕獲できるの便利です。




捕獲されている虫の種類の同定を必要としないのであれば虫でいっぱいになってから,粘着紙を交換してやるだけで構いません。




ランプも半年に一回ほど交換してやるだけでいいので,手間いらずです。





ただし,ライトトラップは光に誘引されない種は捕獲できません。




そのため,昆虫に対する防除手段として,ライトトラップだけでは不十分です。


昆虫を寄せ付けないこと,寄ってきた昆虫を侵入させないことも重要です。


そのためには昆虫が侵入できるような穴は塞いだり,カバーをかけたりして
物理的に防除することが大事です。




また,ドアなどを開けるときに,ドアのまわりの虫を追い払うなどをすれば多少は侵入を防ぐことができます。






さて,前回の話で出てきたコバエは,「クロバネキノコバエ」という種です。


このクロバネキノコバエ類はPCOとして出くわすことが多いコバエです。





でも,非常に小さく突然大量に発生するために,その生態がまだ詳しくわかっていません。(生態がよくわからない害虫は結構たくさん あります。それだけ奥が深い学問分野です。)



でも,これまでの知識の集積から生態の一端は判明しています。

【 クロバネキノコバエ類 Sciaridae 】


害虫・害獣から街を守るPCOの調査日記-クロバネキノコバエ

体長約2~4mmで,肉眼で種を同定するのは難しい。黒色~黒褐色。 

クロバネキノコバエ類の幼虫は朽木の腐った部分や有機物を多く含む土壌中に生息して腐食物や植物の根を食しながら成長する。


成虫は灯火に引き寄せられる性質がある。

成虫の寿命は1週間程度で,20℃前後で羽化。羽化後2~3日で産卵を開始し,数卵塊に分けて計60~80個の卵を産む。卵期間3~4日,幼虫期間15~20日,蛹期間3~5日。



害虫・害獣から街を守るPCOの調査日記-クロバネキノコバエが着いた窓





クロバネキノコバエ類は人間に危害を加えることはありませんが,しかし,大量に発生すると異物混入の危険性が高くなったり,黒く群がる姿により不快害虫とされたりします。


上記のように有機物を多く含む土壌に生息するので,建物周辺の花壇や近くの農地の堆肥などから突発的に発生することがあります。
時には室内のプランターや植木鉢,カブトムシなどの飼育ケース内の土から発生することもあります。

ですから,オフィスや家屋内で発生している場合は,根本的な対策として,まずは室内の植物などを撤去してもらいます。

また,灯火に引き寄せられる性質が成虫にあるので,野外で発生した成虫が光に誘引され室内へ侵入してしまうことがあります。

この場合は決定的な対策を立てるのは難しいのですがカーテンなどで光が漏れないようにしてもらいます。


発生源が明らかな場合,例えば堆肥からだと分かっている場合は

薬剤の処理も可能です。

室内で飛んでいる成虫の駆除には市販の殺虫剤を用いたり

叩き潰すなりしてもらえばいいです。








正直なところ,出くわす頻度が高い割に,決定的な対策を立てるのが難しいやっかいな害虫です。







クロバネキノコバエ類・・・小粒なのにピリッと辛いやつですね。



株式会社エスケーシステム では,ゴキブリトコジラミハエなど害虫類の

  生態にあわせて駆除・防除方法選択しています。

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 皆さんは「捕虫器(ライトトラップ)」というものを知っていますか?

飲食店や工場,スーパーなどの施設で見ることができます。

こんなやつ↓です。



害虫・害獣から街を守るPCOの調査日記-捕虫器


 昆虫の行動の一つに「光走性(ひかりそうせい)」というものがあります。
(私が高校生のころは,「走光性」と習っていましたが,今では光走性と習います)


「走性」・・・刺激に対する一方向性(近づくか遠ざかるか)の行動


刺激の方向に近づく場合を「正の走性」,

        遠ざかる場合を「負の走性」といいます


走性の種類としては,刺激の種類により

化学走性,光走性,重力走性,水流走性などがあります。



この行動は生得的な行動で,その生物の生存に対して有利に働くように
行動が生まれながらにプログラムされています。


例えば,ミミズは負の光走性,正の重力走性を示します。
これは,生存に不利な地中から出てしまわないようにですね。



昆虫の中には,正の光走性を示すものがあります
実験の結果から,特に紫外線(波長360nm前後)に強く誘引されることが知られています。



この性質を利用して室内等に入ってきた昆虫(特に飛翔昆虫)を誘引し
粘着シートで捕獲・駆除するのが,ライトトラップです。


ですから,ライトトラップのランプには,光の波長域の一部である紫外線領域を
通常のランプより多く放出するUVランプが使用されています。


 紫外線は可視光とは違い人間の目には見えません。
しかし,前記したように,紫外線は多くの昆虫にとって非常に魅力的な光です。


そのため,ライトトラップの光は昼間であっても十分な誘因効果を備えています。

つまり,ライトトラップは昆虫を「常に誘因」しているのです。


このことを忘れてライトトラップを設置してしまうと,

駆除どころかむしろ昆虫を呼び寄せてしまうことになります。



次の写真は,あるハエの大量侵入に悩まされていた厨房内に設置されていたライトトラップです。



害虫・害獣から街を守るPCOの調査日記-入り口付近に捕虫器

厨房の入り口に設置されています。



同定の結果,大量に侵入してきているハエは土壌中から発生する種類のコバエであることがわかりましたが,厨房内に植物などなく,どこにも土壌はありません。


おそらく,建物周辺の草地で発生したハエが,建物の何かに誘引されているのだろうと推測されました。


確かに室内用のライトでも誘因はされますが(普通のランプにも紫外線は多少含まれます),それにしても数が多すぎます。


原因を求めて調査している時に,厨房入り口にあるライトトラップに目が行きました。


もしや!!と思い再度暗くなってから訪問してみました。



すると・・・・



害虫・害獣から街を守るPCOの調査日記-漏れた光

窓からライトトラップの光がたくさん漏れています。


遠く離れても十分に光を確認することができました。



これでは外にいるハエを誘引してしまいます。
もちろんハエだけでなくその他の昆虫も誘因することになります。


きっと,ライトトラップに誘引された昆虫が,ドアの開け閉めの際や窓の隙間・通風口などから風の出入とともに厨房内に侵入してきているのでしょう。



この厨房では,発生ししているハエの駆除・防除のための薬剤散布と同時に


①ライトトラップの設置位置を変える
②ランプの光が外に漏れないように遮光フィルムを窓に貼る
③光が外に漏れないようカバーのついたライトトラップに変更する


の3つの対策を提示させて頂き,依頼主様は②を選択されました。


その後のお話では,厨房への侵入がグッと減ったようです。


このように,建物の外から見えるような所にライトトラップを設置してしまうと.
外部から内部へ昆虫を呼び込んでしまうことになります


せっかくのライトトラップです。正しく設置して有効に使いたいですよね。


ライトトラップを設置されている皆さん,一度設置場所を確認してみましょう。
案外,光が外に漏れているかもしれませんよ。



株式会社エスケーシステム では,問題となっている害虫の種類を同定し

 その生態にあわせて有効な対策方法の提示をさせていただいています。


 最近,海釣りにハマっています。


今年の8月頭頃に淡路島に親父と嫁と私で行ったのが始まりでした。
私は子供のころから時々父親について釣りに行っていたのですが,
嫁はほぼ初めて。その嫁が特にハマりました。


今では,釣りの入門書が3冊も家にあり,それを全部読破し,
毎週釣りに行く勢いです。


 先日も,神戸の海釣り公園に釣りにいってきました。

害虫・害獣から街を守るPCOの調査日記-海と空の青さはきもちいい

 

この日は,チャリコがたくさんとアジ,カワハギがつれました。
どんなのでも釣れると楽しいですね。

でも,小さなチャリコは「大きくなってタイになったら釣られにおいで」と言いながらリリース。大きなタイになるころには,きっと私たちの腕も上がっていることでしょう。

(まだ大きな魚を釣り上げたことはありません。)



そして,釣ったアジは天ぷらにして美味しく頂きました。自然の恵みに感謝。



さて,天ぷらにするときには,薄力粉などを使いますよね。

下の写真はある飲食店でゴキブリ防除の作業中に撮影したものです。


害虫・害獣から街を守るPCOの調査日記-薄力粉がむきだし


器のなかに薄力粉がはいっています。おそらく天ぷら用でしょう。


 

 防除作業は閉店後,店員がいない間に実施しています。


つまり,薄力粉はむき出しのまま,夜通し厨房に放置されているということですきっと次の開店前に,薄力粉を継ぎ足して,また使うのでしょう。



しかしこれでは「ゴキブリ様,ネズミ様,どうぞお食べください」という状態です


夜中のうちに,ゴキブリやネズミが食べた残りを人間が使うわけで・・・



このままだと食中毒がおこっても不思議ではありません。


食中毒だけではないでしょう。異物混入事故が起こる可能性もあります。

ちなみに,異物混入事故で最も多いのが昆虫類によるものです。


店内には,ハエなども入ってきますし,ホコリなども空中を漂っています。



害虫・害獣から街を守るPCOの調査日記-捕虫紙に虫がいっぱい


運が悪ければそれが器の中に入ってしまう。それに気付かず,料理してしまう。



上の写真の薄力粉には,せめてラップをするか,蓋つきの容器にいれるかしてほしいものです。



「めんどくさい」,「明日も使うから」,「これぐらい大丈夫」。

その気の緩みが事故を招きます。


これは飲食店だけでなく一般の家庭でも同じです。



食品の管理には十分に注意しましょう。



株式会社エスケーシステム では,ゴキブリ以外の害虫の駆除・防除も

 取り扱っています。また,管理物件では,害虫の発生や侵入が考えられる

 危険個所の指摘などもさせていただいています。

 先日,トコジラミの問い合わせが多いことを書きました。

あれからも毎日のように問い合わせを頂いております。


問い合わせを頂き,お話を伺うのですが,最近気になることが出てきました。

それは,トコジラミを持ち込んだルートが,以前とは違ってきているということです。


今までは,海外旅行をし,その後自宅でトコジラミが生息しているのを発見する,

というパターンが多かったのですが,

最近は,国内旅行で,というパターンが以前より増加している気がします


さらに,海外も国内も旅行しておらず,どこから持ち込んだのかわからない
といったパターンもちらほら出てきます。


それだけ日本国内でも生息が広がっていっているということなのでしょう。
怖いですね。



害虫・害獣から街を守るPCOの調査日記-トコジラミ雌雄


 さて,トコジラミによる被害は,一番は「痒み」ですが,そればかりではありません。ひどい場合は,リンパ節が腫れたり,発熱したり,吐き気を催したりすることがあります


さらに,吸血されることでの直接的な被害ではないのですが,
いつも被害を受けることにより神経質になる人,痒みや刺されることに対する恐怖から不眠症になる人もいます。


実際,こういう精神的な被害をこうむる人は多く,私が施工前調査にお伺いすると
「部屋のあらゆるゴミやシミがトコジラミに見えたりする」

「寝るのが怖くて熟睡できない」などの声が聞かれます。

そういた方々は,施工後,「ゆっくり安心して寝られるようになった」と大変
喜んでおられます。



 また,トコジラミ死骸が粉々になり,ほこりとともに舞い上がり喘息になる人もいます。


さらに,強烈な痒みにより皮膚を掻きむしり,その傷口から菌が体内に入るなど二次被害にあう場合もあります。特に,糖尿病患者などでは傷口の悪化がおこったり,循環器系の疾患でワーファリン(血液凝固の抑制剤)を投与している人では出血が止まりにくくなるなどの問題もあります。



 さまざまな危険性をはらんでいるトコジラミですが,その発生がわかっていて放置するひとが時々います。そういう人は,どうやらトコジラミを「蚊」のようなものだと考えて,我慢していれば,そのうちいなくなると考えているようです。


しかし,以前にも書きましたが,トコジラミは1回の吸血でかなり長い期間生存できます。また,雌は一生の間に200近くの卵を産みつけます。放置していては数が減りません。


むしろ,増えたトコジラミが配線や壁を伝って移動し,被害が拡大することも考えられます。 動画参照(National Geographic より)




またバルサンだけでは駆除は成功しません。
バルサン(有効成分の多くはピレスロイド系殺虫剤。忌避の効果があるだけだと,トコジラミがどこか隅の方に隠れてしまい,薬の効果がなくなると再び出没します。
さらに,バルサンの有効成分を嫌がって生息場所が拡散してしまうこともあります



トコジラミがかなり広い範囲に多く生息した場合は,完全な駆除は不可能となることもあります。 (あまりに大量に生息しているため,駆除しきれず,毎年発生を繰り返してしまう事例が報告されています。)



害虫・害獣から街を守るPCOの調査日記-ふすまのトコジラミ


トコジラミの駆除は,一筋縄ではいきません。
だから時間と手間がかかります。その分,費用もかかります。

しかし,ほっていても解決はしません。


たかが虫,されど虫。虫なのに無視できない,やっかいなトコジラミ。


トコジラミの駆除は,早めにプロにお任せすることをお勧めします。




株式会社エスケーシステム では

  関西圏にてトコジラミの駆除を取り扱っております。

最近,トコジラミに関する問い合わせが多いです。
暑い時期ですので活動が活発でよく姿を見せるのでしょう。

皆さんのお宅は大丈夫ですか?


トコジラミを知らない人は過去の記事


2/15「復活した虫」2/17「トコジラミはどこから?」


などを読んでみて下さい。



調査日記-トコジラミ成虫(♀)


調査日記-トコジラミの血糞


 トコジラミは何万年も昔に,人類が洞窟などで生活を送っていた時代に
洞窟に生息するコウモリに寄生していたものが人間にも寄生するようになったと考えられています。(現在もコウモリに寄生するコウモリトコジラミという種類もいます。)


起源は中東で,ここからヨーロッパ各地に広がっていたとされています。
紀元前450~300年頃の古代ギリシャでは既に悩まされていたようです。


イギリスには紀元前54年・55年にローマのガイウス・ユリウス・カエサル率いる軍隊がブリタンニア(現在のクレートブリテン島)へ侵攻した(ブリタンニア侵攻)の際に
持ち込まれたという説が有力です。


イギリスでは18~19世紀にはすでに王室御用達の駆除専門会社がありました。
なかでもティフィン父子商会は「女王陛下御用ナンキンムシ駆除係」で,
ティフィン一家はかなりナンキンムシについての知識があったそうです。


 日本に入ったのは今のところ幕末頃とされています。
幕末に幕府がオランダから購入した船に生息していたとする説が一般的です。

現実に被害が問題になったのは明治10年の西南の役の際で,小倉の兵舎で発見されて以来各地の兵舎に広がっていきました。そのため当時は兵隊をさす鎮台(チンダイ)さんという言葉から「鎮台虫」と呼ばれていました。


その後「トコジラミ」という学術和名が付けられ,俗称として「南京虫」と呼ばれるようになりました。ちなみに「南京」には,南京豆や南京錠など「海外から伝わった小さくて珍しいもの」の意味があります。


 実は,ここ神戸市は,明治から昭和にかけて南京虫が非常に多く
一部では神戸名物南京虫と呼ばれていいたことがあります。

それだけ神戸での貿易が盛んだったということですが・・・。



 さて,トコジラミによる吸血がたった一度では痒くなったりしません。
何度か吸血されるうちに痒くなります。痒くなるときは,吸血後1~24時間以内
もしくは2,3日後にかゆくなり,赤斑ができ,かゆみが2日間ほど続きます。


かゆくなるのは,トコジラミが吸血時に血液の凝固を防ぐために注入する唾液に含まれるタンパク質に対する抗体が体内で作られ,アレルギー反応を起こすからです。


あまりにもトコジラミに刺される回数が多いとアレルギー反応が起こらなくなり
無反応になる場合があります。あるひとは9か月間に2万5千匹に刺されて無反応になったり,7年間に10万回刺されても無反応にならなかったりとかなり個人差がありますが。


調査日記-トコジラミ成虫


 トコジラミは人が寝ている夜間に,吸血することが多いです。
吸血時間帯は明け方の3~5時頃が一番多いというデータがありますが
条件によっては昼間でも吸血します。
吸血場所は四肢などの露出部分が多いです。
あまり服や布団の中に潜り込んで体幹部分を刺すことはありません。



最近,寝ている間に「蚊に刺される」と思っていませんか?


もしくは,ダニに刺されると思っていませんか?


もしかしたらそれはトコジラミによるものかもしれません。

疑いがあるなら自分の寝床の近くを調べてみてください。
その時は過去の記事「トコジラミを探せ!」
を参考にしてみてください。



もしトコジラミだとしたら,自分で駆除しようとせず業者に頼んで駆除してもらいましょう。(トコジラミの駆除はかなり厄介です)



株式会社エスケーシステム では

  関西圏にてトコジラミの駆除を取り扱っております。