POSとPOMRとSOAP、フォーカスチャーティング | 診療情報管理士通信教育第85期生@福岡のブログ

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2014年7月入講生です。HIM通教生の皆さん、一緒に頑張りましょう!→2017年第10回認定試験合格。DPCコース第9期・腫瘍学分類コース第6期認定。
各記事は受講当時のものです。現在は他の資格にもチャレンジ中(詳細はプロフィールにて)

 POS=手法
 POMR=記録
 SOAP=項目

 POS(Problem Oriented System)=問題指向型システム
 患者さんの抱える問題に目を向けて実践される医療。

 POMR(Problem Oriented Medical Record)=問題指向型診療記録
 POSに基づいた診療記録の作成方法。
 基礎データ・問題リスト・初期計画・経過記録の4部構成。

 SOAP(Subjective, Objective, Assessment, Plan)
 POMRを作成するための、経過記録の項目。
 S=主訴、O=所見、A=判断、P=計画。

 POMRは記録のことですから、POSを構成する要素の一つでしかありません。
 記録を作成するだけではなく、監査し、必要に応じて修正する。
 そして、それを活用して初めて、POSが実践されたと言えるのです。

 POMRを容易にするための項目リストがSOAPですが、これは診療記録の中の経過記録の書き方。
 SOAPはPOMRの一部に過ぎないということです。


 そしてももう一つ。フォーカスチャーティングという記載方法も、テキストで紹介されています。
 テキストでは、POMRに対する概念のような書き方をされていますが、両者は似たようなものだと思います。
 POMRは患者の問題に主眼が置かれているのに対し、フォーカスチャーティングは、患者さんにどんなケアをしたかが中心。
 いずれにせよ、問題に対してケアが実施されるのですから、書かれる内容は結局同じです。

 フォーカス欄(F)が見出しになるので、内容がずらずら書かれても、必要な情報を見付けやすいというメリットがあります。
 挙げられた個々のフォーカスについて、
 D(Data)=患者の状態
 A(Action)=Dに対して医療者が実施したこと
 R(Response)=Aに対する患者の反応
 を書いていきます。

 フォーカスチャーティングの方には、医療者の判断を書く項目がありません。
 SOAPのAがないということになります。
 また、主観(S)と客観(O)の区別をせず、「状態」として一緒くたに書きます。

 診断を行わない看護職向けかな~という感じがします。
 実際、POMRを導入するもそこが書けなくて困るということで、開発された記録方法のようです。
 でも、何の判断もせずにケアを実施するなんて、あり得ないわけで。やっぱそこ書かないのはこの方法の弱点かなぁ……と思いますね。
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