POMR=記録
SOAP=項目
POS(Problem Oriented System)=問題指向型システム
患者さんの抱える問題に目を向けて実践される医療。
POMR(Problem Oriented Medical Record)=問題指向型診療記録
POSに基づいた診療記録の作成方法。
基礎データ・問題リスト・初期計画・経過記録の4部構成。
SOAP(Subjective, Objective, Assessment, Plan)
POMRを作成するための、経過記録の項目。
S=主訴、O=所見、A=判断、P=計画。
POMRは記録のことですから、POSを構成する要素の一つでしかありません。
記録を作成するだけではなく、監査し、必要に応じて修正する。
そして、それを活用して初めて、POSが実践されたと言えるのです。
POMRを容易にするための項目リストがSOAPですが、これは診療記録の中の経過記録の書き方。
SOAPはPOMRの一部に過ぎないということです。
そしてももう一つ。フォーカスチャーティングという記載方法も、テキストで紹介されています。
テキストでは、POMRに対する概念のような書き方をされていますが、両者は似たようなものだと思います。
POMRは患者の問題に主眼が置かれているのに対し、フォーカスチャーティングは、患者さんにどんなケアをしたかが中心。
いずれにせよ、問題に対してケアが実施されるのですから、書かれる内容は結局同じです。
フォーカス欄(F)が見出しになるので、内容がずらずら書かれても、必要な情報を見付けやすいというメリットがあります。
挙げられた個々のフォーカスについて、
D(Data)=患者の状態
A(Action)=Dに対して医療者が実施したこと
R(Response)=Aに対する患者の反応
を書いていきます。
フォーカスチャーティングの方には、医療者の判断を書く項目がありません。
SOAPのAがないということになります。
また、主観(S)と客観(O)の区別をせず、「状態」として一緒くたに書きます。
診断を行わない看護職向けかな~という感じがします。
実際、POMRを導入するもそこが書けなくて困るということで、開発された記録方法のようです。
でも、何の判断もせずにケアを実施するなんて、あり得ないわけで。やっぱそこ書かないのはこの方法の弱点かなぁ……と思いますね。