【短】 とらいあんぐる54 | ウォンキュ☆ひたすら妄想~

ウォンキュ☆ひたすら妄想~

superjuniorのシウォン(siwon)とキュヒョン(kyuhyun)のふたり
ウォンキュ(wonkyu)がベースな小説展開中。
が、いろんなカプも活躍中!!


twitter→@won_kyu7


side:Daniel


本当に一瞬の出来事だった。

俺は今、目に映ってることと頭の中で理解しようとしていることが追い付いてなかった。

「あぁ…また…」
リョウクのため息交じりの呆れた感溢れた声が聞こえた。

「あぁ~えっと…なぁ…リョウクくん。」
俺はシウォンが情熱的に激しくキュヒョンの唇に食らいつくのを見ていた。
わかってるつもりだったが、その激しさに唖然としながら
二人を指差し聞いた。

「なんですか?」
リョウクがうんざりした声で聴き返してきた。

「教えてもらいたいことがあるんだが…」
俺が懇切丁寧に聞いた。

「え?なぁに?」

「これは…もしかしてただの痴話げんかなのか…?」

まさかと思いながらもそうとしか思えない。
そしてそれを誰かに確かめたかった。

「ダニエルさん」

「なに?」

「正解。」

リョウクはきっぱり答えてくれた。

「もしかして、君たちはいつも…」

「正解。」

「そうか。君たちはいつもこれに付き合ってるのか…」
リョウクを見下ろすとリョウクはコクン、コクンと
ゆっくり首を上下2度振った。

「そうか…ん。そうか…」
俺もそれに合わせるかのように首を上下に振った。

「ねぇダニエルさん。どうしたい?」

「え?」

「このまま先生がキュヒョンを押し倒してえっとほら…その…」

「お、押し倒す?」

「うん。みたい?」

「え?あぁ…いや…え?」

「でもどこで誰がみてるかわかんないし…
そろそろ止めないと…まずいんじゃないかって思うんだよね。僕。」

そうだった。
ここはプライベートスペースとはいえ、
戸外なのだから、誰かに見られでもしたら…

そう思ったら身体が自然に動いた。


バコンッ!!

俺はグローブを持った手を振りかぶって
シウォンの後頭部に落とした。








絡みつく俺たちの舌がだんだんしびれてきた。
キュヒョンの口から吐息が漏れる。

その甘い誘惑に頭がクラクラしてたまらない。

このままここでキュヒョンを押し倒したい感情が
沸々と湧き上がり俺の箍が外れそうになるのを
押さえるので精いっぱいだった。

キュヒョンの腰に手を回しグッと引き寄せより一層身体を密着させた。
体温が上がったお互いの身体を強く感じた。

「ヒョン…ここじゃ…」
キュヒョンの恥じらいを憂う声が俺を煽る。

『なに?』

「ダメ…ここじゃ…ダ…んぐぐ…」
俺はまた唇を寄せ言葉を封じた。
そして耳元に口を寄せ囁いた。

『行こう。我慢できな…「バコーン!!」…痛っ!!』
後頭部に痛みが走ったと思ったら目の前に星が飛んだ。

『痛った!え?な…』
頭を押さえながら振り返ると腕組みをしたダニエルが
チッ、チッ、チッ、チッ、チッ…と舌を鳴らし
眉間に皺を寄せ俺を見ていた。

…懐かしい。

その昔、俺がいたずらをしたり困らせたりすると
ダニエルは今のように腕を組み舌を鳴らし眉間に皺を寄せ俺をたしなめた。

…あぁ…ダニエル。
俺は首を左右に振って思わず苦笑いした。

『なんだよ。なんで殴るんだよ!』

「グローブでだ。」

『なんだよそれ。そんなこと聞いてない。』

「知ってる。昔もよくそうやって怒ってたな。」
そういいながらダニエルがグローブを俺に向かって投げてよこした。

『ほらこれだ。昔の事蒸し返すなよ!』
俺は両手を広げグローブを振り回し、ジーザスといいながら天を仰いだ。

「全然成長してないな。まったく。」
ダニエルがくるりと背を向け歩きだした。

『はぁ?なんだよ。そうやってまだ俺を馬鹿にするのか?』
俺はそのあとを追いかけるようについていった。

「馬鹿になんてしたことないだろ。本当の事しか言ってないし、
さんざんかわいがってやっただろ?」

『な、何?!』

「あぁ、もういい。お前のかわいい恋人のために
彼の願いを叶えてやろう…いや、叶えてやれ。」

『え?願い…?』

「見ろ。あの顔。お前の事どんなに心配してるか…
そしてお前の事を愛してやまない彼の顔…
本当に大事に思うならあんな顔させるな。」

そういってダニエルがいきなりボールを投げてよこした。
俺は反射的にグローブを体の前にだしてそれを受け止めた。

『あっぶないなぁ…ぶつかる所だろ!』

「お前ならそんなへましないだろ?」

『あぁ、もちろん…もちろんそうに決まってる』
そういいながら俺はボールを投げ返した。

「あいかわらずだなぁ~お前は。相変わらず生意気だ。」
ダニエルがまた投げ返してきた。

『生意気ってなんだよ。生意気って。かわいいもんじゃないか
あなたのその相変わらずな皮肉屋っぷりに比べたら。』
また投げ返す。

「皮肉屋?ははは。そういえば昔俺の事皮肉屋ダニーって呼んでたよな。」
ダニエルが大声で笑う。
それにつられた俺も笑いが込み上げてきた。

ダニエルがボールを大空に向かって高く投げ上げた。
そのボールに向かってグローブを高く掲げ頭の上でキャッチした。

止まっていた時刻(とき)が動き始めたのを感じた。






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え~っと…
もうちょっとお付き合いください。

(;^_^A アセアセ・・・