『なぁ、ウニョク・・・』
「何ですか?先生。」
『ひとつ聞いてもいいか?』
「ういぃ~」
『なんでキュヒョンは嫌がらないんだ?
あんな風にべたべた触られて・・・』
キュヒョンとジョンファが待ち合わせをしたカフェに着いた
シウォンとウニョクは案内された席から2人の様子を伺っていた。
ジョンファに触られても抵抗するでもなく、
避けるでもなく
平気でなすがままでいるキュヒョンの姿に
シウォンがつい疑問を口にした。
「あぁ、それ?」
『普通、知り合って間もない、しかも男からべたべた触られたら
少しはこぉ~抵抗するとか思わず体を避けるとか・・・しないもんか?』
「先生もまだまだだなぁ~・・・
それはねぇ、キュヒョンがど天然で、マジでわかってないだけですよ。」
『ど天然って・・・』
「あいつ、ホントーに頭いいんだけど、とにかく世間ヅレしてるから。」
『あぁ、確かにそう言われれば、まぁ・・・』
「あぁやって粉掛けられててもぜんっぜん通じないから。」
『けどな、キュヒョンはそうかもしれないけど、
相手はその気があるかと思わないか?』
「もぉ~そりゃ~全力で思いますね。絶対」
パコ~ン!!!
「痛っ!!!何すんだよ先生!!」
『お前があんまりバカなこと言うからだろ!』
「バカなことって・・・ほんとのこと言ってるだけなのに!」
『しぃー!!声がでかいぞ!』
シウォンが慌ててウニョクの口を抑えた。
☆
「あっ、俺、まだちゃんとお礼言ってなかったですね・・・
事故の時は本当にありがとうございました。」
キュヒョンがチョコンと頭を下げた。
「いやぁ、どういたしまして。
たまたま居合わせただけなんだけどね。
その後具合は?だいじょうぶか?
事故は後に響くからね。」
ジョンファが聞くとキュヒョンがうんうん首を縦に振り
「えぇ、おかげさまで思ったよりひどくなくて・・・大丈夫です。」
とにっこりほほ笑んだ。
そんなキュヒョンに
「まぁ、あれだけ揃った先生たちに診てもらえば直ぐ治っちゃうよね。」
と言うと、ふっと思い出したかのように
「特にシウォン先生。何だかすごく心配してたけど。家まで送ってくれたの?」
とキュヒョンに聞いた。
突然のジョンファの話しに慌てたキュヒョンが激しく急き込んだ。
「おいおい、大丈夫か?」
ジョンファが席を立ちキュヒョンの側に駆け寄り、背中をさすった。
キュヒョンがもう大丈夫だといってもジョンファはその手を止めなかった。
☆
『あの救命士のヤツ~』
シウォンが思わずくぐもった声を吐き出した。
シウォンが思わずくぐもった声を吐き出した。
「ちょ、ちょっと待って先生!
落ち着いてよ。ほら、水飲んで。」
咳き込んだキュヒョンの背中を
咳き込んだキュヒョンの背中を
撫でまわす(←シウォンにはこう見える)
ジョンファの態度がどうにもこうにも気に入らない。
ジョンファの態度がどうにもこうにも気に入らない。
されるがままのキュヒョンにも腹が立つ。
あいつに触っていいのは俺だけだって決まってるだろ?
なんであいつがあんなにベタベタ触ってるんだよ。
キュヒョンもいい加減、嫌がれ!
「先生、青筋すごいんだけど。大丈夫?」
『んん、あぁ?イヤ駄目だ。血管切れそうだ。』
「あれ、キュヒョンがむせたから心配しただけじゃ・・・」
『お前、どっちの味方だ?』
「味方だとかなんですかそれ?俺、あいつのこと全然知らないし。」
『ふーん・・・』
ウニョクをギロリと睨むとアイスコーヒーを一気に飲み干した。
あいつに触っていいのは俺だけだって決まってるだろ?
なんであいつがあんなにベタベタ触ってるんだよ。
キュヒョンもいい加減、嫌がれ!
「先生、青筋すごいんだけど。大丈夫?」
『んん、あぁ?イヤ駄目だ。血管切れそうだ。』
「あれ、キュヒョンがむせたから心配しただけじゃ・・・」
『お前、どっちの味方だ?』
「味方だとかなんですかそれ?俺、あいつのこと全然知らないし。」
『ふーん・・・』
ウニョクをギロリと睨むとアイスコーヒーを一気に飲み干した。