いまさらですが・・・
イベント-8-の続き(汗)
「じゃぁ。行ってくるから。」
「ん?あぁ・・・」
「先生。入りおくれないようにね。」
「ん?あぁ・・・」
「・・・・・・」
「ん?」
「別に・・・じゃ。」
(おかしい。絶対おかしい。)
いつもなら出かけるというと、
「どこへ?」
「誰と?」
とかってしつこいくらい聞いてくるのに
ソファーに悠然と座って雑誌に見入ってて、今日は全く言ってこない。
聞かれれば聞かれたで
「全くウザいなぁ。」
と思ってしまうのだが聞かれないのも変な感じで気にはなったが時間もなかったので違和感を感じながらキュヒョンは急いで家を出た。
☆
(一日前)
ウニョクが夜勤入りの為病院に着くと、ちょうどキュヒョンがいるのが見えたので声をかけようとすると、
キュヒョンが救命士のジョンファと話していたので遠巻きに様子を伺っていた。
なんだか話が纏まったようで、2人は握手をして別れた。
「お~い、キュヒョン!乙~」
「あぁ。ウニョク。これからだっけ?」
「そう、これから。お前がいないから、つまんねぇな。」
「何いってんだよ。ナースコール押し付ける相手がいないからだろ」
「ははは~バレたか。って、今話してたの、救命士のジョンファだろ?
なんかあったのか?」
「いや、帰ろうとして外に出たらちょうどいて、偶然ここで会ったんだ。
「へぇ~(って、ほんとに偶然かよ、それ。)」
「明日お茶でもって誘われたんで、明日非番だし、
お礼もしてなかったからちょうどいいかなって。」
「ふーん。明日会うんだ。どこ行くんだよ。」
「明洞にあるカフェ。ヒョク知ってた?なんだかとっても素敵なカフェなんだって。」
「ふ~ん。行ってみてよかったら教えてくれよ。俺もトゥギ先生と行ってみるから。」
「あぁ。わかった。」
「他にジョンファさんなんかいってなかったか?カフェの後の話とか・・・」
「雰囲気のいいお店知ってるから飲みに行こうってさ。」
「へぇ~(吞みねえ~)」
「本当はうちにおいでって言われたんだけど、それじゃ、あまりにも図々しいだろ。
だからとりあえずカフェで。」
「う、うち?うちに誘われたのか?いきなり?(おいおいマジかよ。)」
「うん。手料理作ってくれるって言ってた。」
「手料理?(ヤベ・・・声が上ずった)」
「でも、それじゃお礼にならないから遠慮しといた。」
「あぁ、そうだよな~(マジか?)」
(ヤバい・・・こいつマジわかってない?!意味わかってないよなこれ。
こいつ天然でよかったぁ~)
「じゃ、俺帰るな。夜勤ガンバ!」
「あ、あぁ・・・お前も明日気を付けて・・・」
「おう!」
("おう!"じゃねぇよ、"おう!"じゃ。)
☆
「あっ、シウォン先生?今忙しい?」
ウニョクはシウォンに即、連絡をした。
『いや。どうした?』
「えっとさぁ、俺、キュヒョンを裏切ってるみたいでほんとは嫌なんだけど・・・」
『何があったんだ?』
ウニョクが今のキュヒョンとの話をザッと報告した。
シウォンは”わかった・・・ありがとう”と低い声で一言だけ言って電話を切った。
拍子抜けした。
どう考えてもキュヒョンの貞操の危機だってのに”わかった・・・ありがとう”って・・・
(え?それだけ?
なんか俺、バカみたいじゃん。)
拍子抜けしたウニョクは頭を掻きながら病棟へあがった。