「生まれ変わってまた出会えるか分からないから、俺はこの人生で、
キュヒョナにとって最高の俺でいられるように努力するって
心からそう思ってるんだ・・・」
シウォンが自分の腕の中で微睡んでいるキュヒョンの髪を優しく撫でながら訥々と話した。
キュヒョンはクスリと笑ってシウォンの首に手をかけ、のど元に唇を寄せた。
「ん?何かおかしなこと言ったか?」
シウォンはキュヒョンの顔を覗き込みながら眉を上げた。
「もう充分最高なのに・・・それ以上って・・・」
「そう。まだまだだよ・・・まだまだ・・・」
「ヒョンのよくばり・・・」
「そうかな・・・・?」
「そうだよ・・・でもうれしいかも・・・」
覗き混んだキュヒョンの瞳の中に、この天使を愛して止まない自分の姿が映っていた。
おさまりかけていた物がまた熱を帯びてきた。
「じゃぁ、もっと欲張っちゃうかな・・・」
シウォンはまだ火照りの収まらないキュヒョンの首筋から胸元の傷に沿って舌を這わした。
キュヒョンの息遣いが次第に粗くなり、その口からは甘い吐息が漏れシウォンの名を呼んだ。
シウォンがその声に応えるようにそっと唇を重ねるとキュヒョンが舌を絡めてシウォンを刺激した。
「あぁ…キュヒョナ・・・]
「ヒョン・・・どうしよう・・・また・・・」
そう言って腰を突き出してくるキュヒョンがたまらなく愛おしく、
シウォンは自分の張りつめた物で応えた。
弓なりに反った背中の下に手を滑り込ませ、
そのまま抱き上げゆっくりと、しかし力強くキュヒョンを高みに導いて行った。
キュヒョンは絶え間なく続く刺激に先にシウォンの上に熱を放ち
シウォンにしがみ付いた手から力が抜けて行った。
「キュヒョナ、俺の天使・・・我が家へようこそ・・・」
意識が遠のく中聞こえたシウォンの声に頷きながらキュヒョンは恍惚の中へと身を投げ出した。
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「ねぇ、ヒチョラ・・・メール見て。」
「・・・ん?なんだ?・・・メール?」
「そう。ウニョクから。」
帰宅しひと寝入りしていたヒチョルはドンヘに起こされた。

「・・・はぁ?メール?・・・っつか、寝みーんだけど・・・」
「ウニョクから?なんだって?
・・・あぁ、あいつらか。そっか、収まるとこに納まったか。
っつか、俺の手煩わせんじゃねーよ。ったくよぉ。」
「またそんな口聞いて。居てもたってもいられなかったの自分じゃんか。」
「ちげーよ。あいつら見てるとじれったくてじれったくて・・・
シウォンなんてあの図体して泣き言ばっかり言いやがって。」
「キュヒョンってさぁ、こんな顔、するんだね・・・幸せそうだね・・・」
「なんだよドンヘ。その羨ましそうな言い方。お前、幸せじゃないっていうのかよ。」
「ほらぁ、またそうやって拗ねるんだから・・・」
「ちっ、おもしろくねぇなぁ~」
「レラ・・・もうだまって・・・ね・・・」
ヒチョルの口をドンヘが優しく塞いだ。
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「トゥギ~、聞いてよ~、あのふたり俺の事なんて・・・」
そう嘆くウニョクを微笑ましく見つめるイトゥクはウニョクを優しく抱きしめた。
「そっかそっか。まぁ、とにかく結果オーライ、よかったじゃないか。」
「シウォン先生が本気スイッチ入リはじめちゃったから、俺焦った!」
イトゥクがクスクス笑った。
「もうさぁ~、今にもそこでキュヒョンの事押し倒しそうだった。」
「そりゃー焦るよな。あいつの本気スイッチは確かにヤバい!」
「でしょ~。でもそれみてたらさぁ、俺さぁ、キュヒョンが幸せそうでさぁ、
感動で泣きそうになっちゃってさ。」
「キュヒョンのこんな顔、そうそう見られないからな。」
イトゥクは手元の画像を見つめ安堵のため息をついた。
「そうでしょ!でね、俺、すっごく先生に会いたくなっちゃって急いで帰ってきた。」
「そうかそうか。おーよしよし。お前ほんっとかわいいなぁ。」
「ほんと?!じゃぁ、ご褒美ちょうだい!」
頭を撫でられたウニョクはキラキラした眼差しを向けた。
「ご褒美か・・・よし。じゃぁ、先ずシャワーから。」
「うんうん。」
「ほら、おいで。」
バスルームへ向かうイトゥクを嬉しそうにウニョクが追いかけた・・・