痴話げんか -4- | ウォンキュ☆ひたすら妄想~

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superjuniorのシウォン(siwon)とキュヒョン(kyuhyun)のふたり
ウォンキュ(wonkyu)がベースな小説展開中。
が、いろんなカプも活躍中!!


twitter→@won_kyu7


シウォンは食器どうしがぶつかる物音で目が覚めた。
腕の中ではキュヒョンが規則正しい寝息を立てている。
シウォンはそんなキュヒョンを起こさないようにそっとベッドを抜け出し
バスローブをまとい、ベッドルームのドアを開けた。

「おはようございます。起こしてしまいましたね。申し訳ございません。
キュヒョン坊ちゃんはまだ・・・」

「あぁ。まだ・・・」

そう言いながらベッドルームに視線を向けた。
シウォンは並べられた料理をのぞきながら

「久しぶりだね。元気そうで安心したよ。」と声をかけた。

「えぇ。まだこの通りお仕えさせていただいております。
シウォンさまこそお元気そうで何よりでございます。
先日、お父上からこちらに戻ってきてらっしゃるとお聞きいたが、
こんなにも早くお顔をみられるとは。」

「あぁ。ありがとう。俺も会えてうれしいよ。で、これは?俺がここにいるって誰から?」

「いえ、どなたも。これは当ホテルオーナーのチョウミさまからでございます。」

「あぁ?。彼。ここ、オーナー変わったの?」

「相変わらずでございますね、シウォンさまは。変わらずいてくださってうれしゅうございます。」

「それ、褒め言葉だよね?」

シウォンはフルーツを口に入れ、ウィンクをした。

「そうそう。チョウミさまからご伝言が・・・」

「ありがとう・・・」

メモを受け取りサラッと目を通した。

「ねぇ。チョウミって・・・」

「お聞きになりたい事はよくわかります。
 あの方は・・・そうですね。あのお若さでは随一でございましょう。
 あなた様が太陽ならチョウミ様は月・・・と言ったところでしょう。
 キュヒョン坊っちゃまをとても大事にしておられますから、
 それ相当なお方でなくてはお認めにはならないでしょう。」

「ふ?ん・・・じゃ、俺なら大丈夫だな!」

そう言って目を大きく見開いて同意をえようと笑った。

「シウォンさまは優秀な外科医でいらっしゃるし、お家柄も申し分なくていらっしゃいますので・・・」



「さぁ、それでは私はこれで。お会いできて嬉しゅうございました。」

「僕もだよ。」

そういって、肩に手を回しながら、出口までエスコートしドアに手をかけたとき、

「あっ。この事は・・・」と、肩を竦めてみせた。

「もちろん、わかっておりますとも。ご安心くださいませ。
それにしても、シウォン坊っちゃまとキュヒョン坊っちゃまが
こうして一緒にすごされようとは・・・
不思議なものでございます。全く長生きするもんですな。」

シウォンはその言葉にえくぼを作り最高の笑顔で応えた。







「ヒョン?誰かきてるの?」

そう言ってシーツを体に巻きつけたキュヒョンが
ベッドルームのドアからひょっこりと顔を出した。

「チョウミさんからの朝食が届いたんだよ」そう言って手招きした。

「おはよう。よく眠れた?」

そう言って髪にキスをしながらキュヒョンを軽く抱きしめ背中を撫でた。

「うん・・・ヒョンと一緒だったから・・・」

キュヒョンはシウォンに身を預け、素直に応えた。

「そうか・・・よかった。」

微笑みながら頭をポンポンと撫でると、

「ヒョンのえくぼ好き・・・」

そう言ってシウォンの頬に触れた。
シウォンはその手に自分の手を添え、優しく口付けた。

「ヒョン、くすぐったいよ・・・」

「キュヒョンの手はなんて綺麗なんだろうって思ってね。」

どちらからともなく唇を重ねた。

キュヒョンは寝起きに弱く、本音を聞くには朝の起き抜けがいい。

「キュヒョナ・・・キュヒョナはこれから俺とどうなりたい?」

シウォンはキスの余韻で顔を赤らめ甘い吐息をはいている キュヒョナにそう訪ねた。

「えっ・・・?なに・・・?この先・・・って・・・」

「キュヒョナはいつまで側にいてくれるのかなぁってちょっと思ってね。」

「え?それって・・・」

「ごめん、ごめん。変なこと言ったな。気にしないでくれ。
さぁて、シャワーでも浴びて頭冷やしてくるかな。」

キュヒョナが身を固くしたのがわかったシウォンはそう言って
バスルームへ向かった。



シャワーのコックを回すと勢いよくお湯が出てきた。
のぼせ上がった頭を冷やすため、温度を下げた。
(あんなこと言うんじゃなかったな・・・
キュヒョン引いてたよな・・・)
シウォンは焦っている自分に思わず苦笑いした。

キュヒョンが自分の物で自分もキュヒョンの物。
自分だけではなくキュヒョンも自分を必要としていていると
思いたいし、それを確かめずにはいられない。
キュヒョンを誰にも渡したくない。
この腕にずっと抱きしめていたい。
しかし、決して焦らないとあれだけ心に言い聞かせてきたのに・・・
キュヒョンの表情、しぐさ、声・・・
存在そのものが理性を揺るがす。
他の事なら自制できるがキュヒョンだけはダメだ。
つくづく思い知らされる。

「キュヒョナ・・・」

そうつぶやいたがシャワーの音にかき消された。


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十分頭を冷やし、濡れた髪を拭きながら
バスルームから出ると、そこにはキュヒョンが立っていた。

「どうした?そんなとこで・・・」

「・・・ヒョン・・・さっきの・・・」

「あぁ、さっきのか・・・気にするな。それよりキュヒョナもシャワー浴びておいで。それから朝食だ。」

そう言って頭を撫でながら微笑み、軽く肩を抱いて額に軽くキスをしすぐ離れた。
それ以上触れていたら離したくなくなるから・・・



(先生、怒ってるのかな・・・)

キュヒョンはそんな思いを消し去ろうと頭をゴシゴシと力任せに洗った。
でもあんなこと突然言われても、今こうして一緒にいる事さえまだ慣れたわけではないのに。
今が精いっぱいなのにどうすればいいんだよ・・・
なんだか涙が出てきた。胸が痛かった。苦しい・・・
全部このシャワーで流してしまえればいいのに・・・

バスルームの大きな鏡に体を映すと胸のあちらこちらに薄紅の赤い斑点が散っていた。
シウォンが付けた薄紅の痕・・・
最初はびっくりして、恥ずかしくて怒ったりもしたけど今ではそれにすら喜びを覚え体が震える。



シウォン先生がいなかったら俺はもうこの世にいなかった。


シウォン先生がいてくれたから今こうして一緒にいられる。


シウォン先生がいたおかげで歓びを知ることができた。


シウォン先生がいなくなったら・・・俺は・・・

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