ジレンマ -7- | ウォンキュ☆ひたすら妄想~

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superjuniorのシウォン(siwon)とキュヒョン(kyuhyun)のふたり
ウォンキュ(wonkyu)がベースな小説展開中。
が、いろんなカプも活躍中!!


twitter→@won_kyu7


「キュヒョン、着いたぞ。ほら起きて。」

とキュヒョンを抱えあげ声をかけるが、足元がおぼつかない。
シウォンの肩につかまりながら

「ん・・・ここ・・・どこ?・・・」とキュヒョンが聞いた。

「俺のうちだよ。」

と言いながらシウォンは玄関のドアを開けた。

なんとかキュヒョンをベットまで運びホッとため息をついた。
キュヒョンが「水が飲みたい」と言うのでペットボトルを持ち寝室に戻ると
ベットの傍らにさっきまでキュヒョンが来ていた洋服が散乱しており
毛布を頭からすっぽりかぶってうんうんうなっていた。

「大丈夫か?ほら、これ飲んで・・・」

シウォンはキュヒョンがかぶっている毛布をめくり水を差しだした。

「ん・・・」と言いながらキュヒョンが体を起こした。

体にまとった毛布が滑り落ちベットルームの淡い照明の中で
キュヒョンの半身が浮かび上がり、シウォンは息をのんだ。

酔いの回っているキュヒョンの体はほんのりピンク色に染まっていた。
首筋から肩のラインが露わになった。
シウォンは抱きしめたい衝動を抑えつつ、キュヒョの手にペットボトルを持たそうとしたが
キュヒョンはうまく受け取れない。

「くそ・・・」

とつぶやきながらシウォンは水を口に含んだ。

項垂れているキュヒョンの顎を上げ、口に含んだ水を直接キュヒョンの口へ流し込んだ。

「ん・・・」

キュヒョンの喉がゴクリと動いた。

唇の端から一筋垂れ首筋を流れ落ちて行った。
キュヒョンは目を開け、うるんだ瞳をシウォンへ向け

「もっと・・・」

とつぶやいた。

シウォンは無言でもう一度口移しで水を飲ませた。
その水を飲み干すとキュヒョンはシウォンの首筋に顔を摺り寄せた。
鼻先が首筋を擽り熱い吐息が首筋にかかる。

「先生の香り、好き・・・」

大きく息を吸ったキュヒョンがつぶやいた。

「こら。やめなさい。」

シウォンは慌てて体を放した。

キュヒョンは放されまいとしてシウォンの腕にしがみついた。

シウォンは「やめなさい・・・」

そう言ってその腕を振りほどこうとした。
そんなシウォンに向かって

「やっぱり先生は俺の事なんて・・・俺の事嫌いなんだね・・・」

そういってキュヒョンはまた毛布にくるまり体を震わした。

「だから俺の事ムシしてるんだ・・・俺、先生怒らせるようなこと何かした?
嫌いなら嫌いって言ってよ。俺もうわかんない・・・どうしていいのかわかんない・・・」

キュヒョンはそういってベットから降りようと傍らに立つシウォンを押しのけた。
まだ酔いの残ってるキュヒョンは足に力が入らずよろけた・・・

「危ない!」

シウォンは咄嗟に腕もつかんだ。

「や・・・放して・・・帰るんだ・・・から・・・」

キュヒョンは腕を振りほどこうとしてもがいた。
次の瞬間、キュヒョンはシウォンの胸に抱かれていた。

「放せよ・・・先生なんて嫌いだ!放してよ。」

キュヒョンはシウォンの体を押し返そうとした。

もがけばもがくほど強く抱きしめられ、腰に回された手は、
しっかりとキュヒョンの体を支えた。

「放せよ・・・触るな・・・」

何とかシウォンの腕の中から逃れようと身をよじるが、
シウォンの大きな体はびくともしなかった。

「キュヒョン!落ち着け・・・キュヒョン!」

シウォンは暴れるキュヒョンを力強く抱きしめ、そして

「キュヒョン!俺を見てごらん。俺の目を見てごらん。」

子どもをなだめるかのようにシウォンはキュヒョンに優しく話しかけた。

「え・・・?」

キュヒョンはシウォンを見上げた。
焦点が合わない瞳で一生懸命自分を見上げるキュヒョンの柔らかい髪を撫でて
、額にキスを落とし

「キュヒョナ・・・いつ俺がお前を嫌いだといった?」

囁くシウォンの声が、熱く耳もとに吹きかかる。
強く抱かれた体はシウォンのそのぬくもりに今まで感じたことのない安心感を覚えた。

「だって・・・俺の事避けてるじゃないか・・・」 

「いや、それは・・・」

シウォンは口ごもった。

確かにシウォンはここ数週間キュヒョンを避けていた。
でもそれは、キュヒョンを大事に思うあまり、自分の性急な欲望で
キュヒョンを傷つけることをしたくないという思いからだった。
日毎大きくなるキュヒョンへの思いを自制することなんて到底無理だった。
だからシウォンはキュヒョンと距離を置くことにした。
キュヒョンを愛おしく思えばこその行動だった。
それがこんなにもキュヒョンを傷つけていたなんて・・・

シウォンはひとつキスをし

「キュヒョナ・・・大丈夫だよ・・・もう、大丈夫だから・・・」

そう耳元で囁きながらキュヒョンの背中を優しく、撫で続けた。
キュヒョンはこの上ない安堵感の中深い眠りに落ちて行った。