「何だか身体の調子がよろしくないな…」と、その日の朝、出掛ける前から思っていました。着替えをしてからどうも息苦しく、体を動かしても「…しんどい」と感じてしまうのです。風邪か疲れか、はたまた湿疹が出る予兆なのか…嫌な予想ばかりが頭をよぎります。移動中ももやもやとした不調が続き、仕事場に到着したので「顔色悪いかな」と鏡で己の姿を映してみると…
(服…、後ろ前逆に着てる…)
スウェット地のワンピースを後ろ前逆に着ていれば窮屈で苦しいに決まっています。一旦服を脱いでインナーだけになってこれまた気づいたのが、
(インナーまで後ろ前逆に着てる…)
2枚重ねで後ろ前逆に着ていることに今の今まで気づかないなんて…まったくどうかしています。「陥らなくてもいい苦しみ」を味わうのは昼ドラの世界だけで充分なはず。
誰にも気づかれたくない、いえ、気づかれてはいけない。人目を忍んでそっと衣類を元通りに着用し、私の朝はやっとここから始まったのでした…(←ナレーション風)。