ある企業の公募企画で「自分の考える遺産とは」について綴る…というもが実施されるとのこと。遺産と言えばお金や土地などを想像しがちですが、自分が思うものなのでもっと自由でよいそうです。例としては「ご近所同士のつながり」、「蚊帳で眠る夜の光景」、「石油ストーブ」…とまあモノでも人でも自由な雰囲気でした。
なるほど。
今のところパッとは思い付きませんが、「自分の考える『伝えたら確かに私の人となりは伝わるけど、それはそれで何だか恥ずかしい』遺産」ならすぐ出てきます。
「毛布を触って眠る習慣とその毛布(2代目)」。
小さい頃から一人寝に早く慣れるように毛布に人格付けをした副作用でしょう。「毛布さんと一緒なら眠れる」と思い込んだまでは良かったのですが、触っていないと就寝時落ち着かず、初代をお焚きあげする際大層泣いたことを覚えています。数年の虚無感の後、とある方の会葬返礼品としていただいた新しい毛布が先代と同じような触り心地だったため、今も連れ添っている次第です。月日は流れ流れて20年。「触るだけの毛布」として体にかけられることもなく、彼は残念な持ち主の元、今日も枕の横に畳まれています。