学生のころ観ていたテレビドラマがありました。父、母、娘の3人暮らしの中に母の妹がやって来て同居をするのですが、妹と父が道ならぬ恋に落ちてしまうというちょっとシリアスな展開なのですが、まだ4人仲良く同居している時に、朝ごはんを囲んでいるシーンがありました。
トーストの耳を残す娘に対し、父親が
「パンの耳はな、最初はふっくらしたパンになれると思ってたのに気づけば耳になってたんだ。それでも立派に固い耳をつとめているんだぞ。食べてやってもいいじゃないか」と諭します。
娘は「えー、パサパサなんだもん」
と渋々食べますが、そこへ遅れて妹がやってきてトーストの耳から食べ始めます。父親はびっくりして
「パンの耳、好きなの?」と聞くと
「…大好き」
と頷きます。二人の恋路の伏線に繋がるのでしょうが、今でもこの「父親のパンの耳ストーリー」は頭に残っています。
置かれた所で咲く、
好きな生き方です。
ただ、最近置かれているだろうと予測していた場所以外の場所を与えて頂く機会が少し増えているのもまた事実。
置かれたらまずは咲いてみる。
という人生もまた粋。