先日、帰宅途中の電車の中で、何やら素敵な中吊り広告を目にいたしました。
「今夜も、牛の、血が騒ぐ」
TORRES(トーレス)というイタリアの赤ワインの広告でした。白いクロスのかかったテーブルの上には赤ワインの注がれたグラス、真ん中にトーレスのボトル、そしてその隣に立つ後ろ姿の女性。背中の開いた官能的な赤いドレスは、女性らしさを連想させてくれます。
…↓確かこんな感じでした。

ユニークなのは、広告中央に佇むトーレスのボトルが、女性めがけてちょっと傾いているのです。まるで赤いドレスに興奮しているようで、妙な躍動感と人間くささが伝わりました。
闘牛は闘牛士の降る旗そのものに興奮しているだけで、赤の色には反応していない…という説は有力だそうです。しかしながらこの広告では、赤いワインと赤いドレスが猛々しさと官能美の表現にぴったりで、見ているだけで、いわゆる「情熱の国イタリア」の雰囲気が強く伝わった気がします。
なんて…ちょっと評論家みたいですね(笑)。
私はお酒があまり飲めないのですが、昔秋田に行った時、寒い夜に祖母がちょっとだけ飲ませてくれた、「赤玉」と呼ばれる赤い甘いワインは大好きでした。昔からあるワインだそうで、高級なものではないのですが、甘くて柔らかくて、体が温まって…今でも大好きです。
湯呑みに半分くらい注がれた温かい赤玉ワイン。
トーレスみたいなお洒落なムードは皆無でしたが、しばれる(寒い)夜の、小さなお楽しみでした。
それでは、本日はこのあたりで。