マイ悲恋ティーチャー松風。 | 壇蜜オフィシャルブログ「黒髪の白拍子。」Powered by Ameba

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お疲れさまです。支靜加です。

趣味で日本舞踊を習っているお話はさせていただいたのですが、お写真をまだお見せしたことがないため、ぴんとこない方々もいらっしゃるかと思いました。

現在私は「お名取(なとり)」という免許を取得しており、それよりも上の段階である「お師範(しはん)」の免許取得を目指しお稽古に励む日々を送っております。

14才からお稽古を初め、21才でお名取に昇格しました。これからはお見せするお写真は9年前の、ちょうどお名取免許取得(3年ほど課題曲をお稽古する期間が必要と言われております。)のためにお稽古を積み、浅草の舞台で定期発表会を行った時のものです。

演目は「汐汲み(しおくみ)」といいます。

[あらすじ]
在原行平(在原業平の弟くん)は朝廷で失脚をしてしまい、明石の浜辺に島流しにされてしまいます。
そして島流し先で1人の女性と出会います。彼女の名は「松風(まつかぜ)」。海水を汲み塩を作る仕事をする娘さんです。
松風ちゃんと行平さんは恋に落ち、夫婦となります。そんな中朝廷で「戻ってきてもいいよ」というお達しが行平さんに届きます。
松風ちゃんに「必ず迎えにくるから待っていて」と告げ、行平さんは置物や帽子を思い出の品として彼女の手元に残し帰って行きます。
しかし、松風ちゃんが待ちわびているにも関わらず、行平さんは流行り病に倒れ、亡くなってしまい、松風ちゃんはショックのあまり浜辺をあてもなくさ迷うことになってしまうのです。
踊りは亡き行平さんを慕い悲しみにくれながら舞う松風ちゃんの心を表現しています。
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行平さんから頂いた帽子と上着で登場。

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上着を脱ぎ、大名行列で使う傘をもち、貴族に恋したことを表現。

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これもまた行平さんから頂いた中啓(ちゅうけい→大きめでイチョウの葉のような形の半開きの扇子)をもち、行平さんを慕います。

松風の推定年齢は18才くらいでしたので、当時の私とほぼ同世代でした。まだ未成年であった私にとって、同い年くらいの女性がこんな悲恋を経験したという言い伝えがあることに大変驚いていた記憶があります。
私よりもずっと大人の恋をしていた松風の気持ちを理解したいと思い、たどたどしくはありますが悲恋を表現することに一生懸命でした。

お恥ずかしいのですが、お写真ご覧になっていただけたら幸いです。

それでは、本日はこのあたりで。