壇蜜オフィシャルブログ「黒髪の白拍子。」Powered by Ameba

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塩、米、酒…これらを扱うとき、何となく「魔除け」のイメージを投影させてしまいます。葬儀の専門学校でも、このアイテムはケガレや邪気を遠ざける三種の神器みたいな立ち位置として習いました。故人様の魂が悪いものに晒されやすいし、遺された方々もエナジーが弱くなっているときにこれまた悪い何かが近寄ってきて良くない影響を与える(葬儀の準備中に具合が悪くなった方がいらしたり、儀式の進行が思うように進まぬアクシデントに見舞われたりしたのを目の当たりにしたこともありまして)危険性がゼロではないから、塩や米、酒を近くに置いたりまいたりすることで結界のようなものを作ることは我が国では広く解釈されているようです。地域によってそれらの使い方や方法は様々のようですが。


絶対に守ってくれる、という訳ではなく「寄せ付けない」「避けたりバリアをはる」的な予防の観点で重宝されるスタンスの考え方をもつ地域が多いように感じます。なぜこの3つがあげられがちなのか…諸説ありますが、塩の「防腐や抗菌作用」、米の「神々に供物として捧げられるほどの神聖さ」、酒の「邪悪な伝説の魔物を退治したエピソード(八岐大蛇も酒のチカラに負けていますし)」などが昔々から由来してきて今も大切な概念として人々に語り継がれている…という流れが有利そうだなと感じました。世界的に蔓延した新型感染症もアルコール消毒の大切さを改めて思い知りましたしね。頻繁に使う機会がないことを祈りますが、この三点セットは訳も無く不安な気持ちになったり、言い表せないイヤな感じを覚えたら…と、とりあえず家には常駐していただいています。  


ちなみに学生時代神仏に詳しい先輩が、名札の裏にいつも塩の入った小袋をくっつけていました。先輩にそれは?と聞くと「魔除けかなぁ」という漠然とした答えが。塩の小袋はコンビニで購入したゆで卵に付いていた小袋(当時は「塩はセルフで」という味付きタイプではないものも多かったんです)を開けずに保管しているというので、意外な出所にちょっとビックリしたっけ。