昨年2月にカティア・ブニアティシヴィリのグリーグ「ピアノ協奏曲」をアップしてから

1年余りが経った。

ダルジールを覚えてくれている当時の読者は、とうとうアメブロをフェード・アウトしたか、

あるいはこの世を去ったのか、と思ったかもしれない。

 

実は昨年3月に脳梗塞を発症し、右足右手麻痺、失語症となってもはやこれまでかと

思ったが、その後半年ほど入院し、治療・リハビリに努めた結果、何とかヨチヨチ歩き

だけれども具足を付けて一本杖で歩くことができるようになり退院。要介護3で1週間5日

ヘルパーさんとリハビリスタッフの助けが必要な身となった。

 

ところがそのあと9月に今度は腎臓がんであることがわかり、全身麻酔で腎臓の半分を

摘出手術。また入院である。

さすがにまいった。

そして、この4月にはさらに頚部動脈硬化の切除手術のために入院。

でもわが身の不運を嘆いても始まらないので前に進んでいくしかない。

 

ダルジールの現状は以上のとおり。

この1年、闘病を含めて多くの友人たちから様々の励まし、ヘルプをいただいた。

お世話になった方々の存在が支えになって日々を過ごしている。

 

パソコンは何とか打てるようになったので今回のブログ。

 

それにしても2月にN響定期でカティア・ブニアティシヴィリのラフマニノフの

「ピアノ協奏曲第2番」の演奏予定があってチケットを取ったのだが、

健康の具合で訪日中止のは残念。早い快復を祈りたい。

タイムリーではないが、大相撲初場所はジョージア(旧グルジア)出身の栃ノ心が優勝した。 ジョージアと言えば、人気ピアニスト Khatia Buniatishvili の出身国でもある。 実は昨年11月に彼女のピアノリサイタルがサントリーホールであって聴きにいったのだが、 素晴らしかった。もちろん満席。 終演後のアンコールの拍手がすごかった。少なくとも7回はステージに現れた。 立ち上がって熱狂的な拍手をしている人も多かった。 サントリーホールにはかなりいっているが、これほどの高揚感は初めてのような気がする。 ベートーヴェン、リスト、チャイコフスキー、ショパンなどを演奏したのだが、マルタ・ アルゲリッチも評価しているカティアだからパッショナブルで一味違うし、笑顔がきれいで とにかく感じがいい女性なのである。 彼女は1987年生まれ、何年か前N響定期でコンチェルトを聴いて素晴らしかったので、 日本公演が決まった時にチケットをすぐ押さえたのだが、オーラがあってこの人気だから 次回公演があればチケットをとるのは大変そうだ。 そういうわけで、きょうの曲はグリーグ・ピアノ協奏曲。少し長いが第3楽章フィナーレの パワフルな演奏を聴いてもらえれば嬉しい。カティアの雰囲気も。
前回アップしたラストメッセージに対して、奥様にお悔やみの手紙を送ったのだが、 奥様から目頭が熱くなる手紙が送られてきた。 その気持ちがあまりにもよくわかるので1部を次に。 ...... 在るべき存在の不在に慣れるのはなかなか困難な作業ですね。 日々の当たり前のことを共有できる相手を失った喪失感は きっといつになっても埋まらないのだろうと実感しています。 夫を見送って暫くは外に背を向けて膝をかかえ心を閉ざしていました。 今思えば再び生きる力を蓄えるために私にとって大切で必要な時間だった と思えます。 少しずつ心を整えながら夫の分と2人分笑ったり観たりできるように なりたいと思います。...... きょうの曲は宇宙にいるご主人のために、ホルストの組曲「惑星」から 「ジュピター」。 (※ブログの枠が新しくなり改行ができない。どなたか教えていただければ助かります。)