比べる無意味
アートフェアや大きなグループ展、
公募展など、さまざまな展示会の評論や美術批評など
雑誌やインターネットをみていて、
たまに、格調高い感じの文体のわりには
無意味な文章に感じる手合いのものもある。
たとえば、音楽でいうとベート-ベンの曲と
AKBの曲を比較しても、それは無意味なこと。
音楽ならば、クラッシックはクラッシクの世界で
JAZZはJAZZの世界で、ポップはポップの世界で
比較して論じなければ意味がない。
同じように、美術といっても、
今はまさに様々なジャンルがあり、
大きなアートイベントではブースによっても違うし、
何百もの作品が集まる公募をはじめとした展示会などでは
たいてい百花繚乱な世界になるもの。。
ちなみに19世紀、印象派が美術界に台頭しはじめた頃、
いまでこそ歴史に残る巨匠たちが
多くの当時の美術評論家たちからクソミソに言われた。
何故か。ひとえに、それまで主流のアカデミックな絵画と
比較されたからだ。
でも、同じ絵は絵でも、そもそも、絵に対する捉え方
が最初から違うのだ。。
そして、批評好きな人がどうしても比較したいなら
写実の写実で、抽象は抽象で、ポップアートはポップアートで
といった、それぞれの世界で論じなければ意味がないと思う。
もしくは、他と比較しないで個々に即して論じるか。。。
でないと、たんに批評する側の好みとか、
批評する人の美術に対する価値観で、
ただ勝手なお仕着せを聞かせられてしまうことになる。
さらにしつこくいえば(笑)
料理を論ずる場合でも
フレンチと中華を比較するのは、変な話しだ。
言うなれば、フレンチだから素晴らしい、、
とか言ってるようなもの。。。
それは無意味な権威主義。。。
そして絵なら、写実の場合、陰影がどうの
デッサンの線がどうの・・ということになるが
だからといって、それがそのまますべてのものに
当てはまるかというとそうではない。。
でも、だいたい、そういう世界に柔軟な人は少なく、、
「アート」としての一元的なもののくくり方で
いっしょくたにして、これはいいとか
あれはだめだとか論じてる人も多いんだよね。。
そして、作家は作家で、活躍の場が増えていくと
だんだん、周りの意見ばかり気になるような人も増え、
写実にしても抽象にしても、
つまらない、、これまでどこかですでに見たことあるような
立派に見える的な画風が多くなってきてしまう。。
(もちろん、ほんとに立派なものもたくさんありますが。。)
ともあれ、巧いとか下手とかで言うなら、巧いほうがいいに
決まっているけど、それよりも、作家は何よりも
自分の作りたいもの、画家ならば描きたいものを
どんどん描かないとね。。。何を言われようとも。。。
アートしてるのに
他との比較の中で生きたって、無意味だし。。。
自分のことでいうと・・、良いか悪いか別にして、
その都度、興味の湧いた世界を描いてしまうので
時として、コロコロ、描く世界が変わってしまう(苦笑)。
(まぁ、よくないんでしょうけど。。)
ちなみに、今回、自分は公募を終えたばかりなのであるが、
出品するときに、ふと、思ったこと。。
どうせ(という言い方は良くないが)、いかにも立派な作品は
いくらでもあるだろうし、技巧的にすごいものも多いだろう・・
そして、きっとワビサビ的な色の落ち着いたものが
全体を多く占めるだろうから・・・
(なら、「どうせ描くなら」)
とにかく「派手で目立つもの」をと、まず思った^^。
そして公募でパロディー画なんて一枚もないだろうなと思い、
(たとえばモナリザをモチーフにした絵とかありますよね)
そんな感じで、自分の好きな古典画を、自分のティストで
変曲(?)して、そして紫とかあまり多くの人が
使いたがらない色で派手に彩色しよう♪などと思った。。
(広い会場の全体のなかで、うずもれたくはないので・・)
どうあれ、今回も全体の中で、「目立つ」という部分では
けっこう功を奏していたと思う。。
(フライヤーでも、去年の作品だけど、多くの渋い作品の
中で目立ってたはず^^;)
でも今回、一緒に出した、小楠さんの超明るい「目立ち度」
には完敗したな。。。。(笑)
あのパワー、、すごい。。と思った。
我が師匠も、雷門がモチーフなのに、斬新にピンクを
ふんだんに使いこなしていた^^。さすが!と心底思った。。
(誰一人、ピンクをあんな風に使えてる人いなかったはず。。)
まぁ、色とかスタイルとか、人の好きずきだけど、
やりたいと思うことを
どんどんやればいいと思うんですよね。。。
小さくまとまってるなんて、アートの世界にいて
つまらないことだし必要のないことだし。。
暗い絵を描きたければ、「私、暗いかな」なんて思わないで
ど~んと暗い描けばいいはずだし、
「色派手すぎるかな」と思う人は、もっと派手でいっちゃおうか
というくらいの気持ちもまた大切なのでは、、と思うのである。
「好き」を貫く向こうに、きっと見えてくるものが
あるから、、人の批評とか評論とか、あまり気にせず、
自分の個性をさらに開花させていってほしいと思う。。
飲み会では、、初めて会う先輩画家に、、あれ君か、、
若い女の子の絵かと思った、、と真顔で言われたのでした(苦笑)。
まぁ、若々しいエネルーギーのある絵と
思ってもらったように捉えます^^;