ショートストーリー・「縁」 | 画家の雑記帳

ショートストーリー・「縁」


その女は、俺とつき合う前、
俺の近所に住んでいた。
でも知り合ったのは
俺もその女も
それぞれ引っ越ししてからだった。

なので、知り合った当初は
そんなにお互いが近くにいたなんて・・
しかも・・同じくらいの期間・・
ともどもに驚いていた。。

ある日、その女は20代の頃、
住んでいた街のことを話した。
なんとその街も、
俺はその女がいた頃に住んでいた。。

それだけではない。。
あるとき、俺は財布を無くしてしまった。
その女もその数週間後
財布をなくしてしまった。。

またある時、
俺は、右手の中指の先に
小さなケガをした。。

数日後、その女も
まったく同じところに
針仕事の最中、ケガをした。。

じつはこれは・・・実話である。。

こんな偶然の出来事から、
なんだか俺は、
「縁」という不思議なものを感じている。。

ところで俺は・・・
じつは・・かなり淡白な男である。

あまり、つきあってる人に、
日々の中、とりたてて
「好きだぁ~」と熱くなることもないし
「もう嫌いだ~」と冷めることもないし
安定しているといえばしているいるし
さっぱりしているといえばしている。。

悪い言い方をすれば
「女性の友達」と「彼女」の違いとは
いったいなんなのだろうと解らなくなるほど、
なんていえば、彼女からパンチが来るかも
しれない。。

冗談はさておき・・・
人との関係性において
こういう不思議な一致は
俺にとって重要な要素である。。